テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)は10日の放送で、9日に亡くなったことがこの日明らかになったフリーアナウンサーの小倉智昭さんに、番組MCのフリーアナウンサー羽鳥慎一がインタビューした際の様子を、あらためて放送した。
2人のやりとりは、羽鳥が各界の著名人にインタビューする不定期放送の企画「羽鳥慎一 50の質問」でのもの。羽鳥が小倉さんの自宅を訪れ話を聞く様子が、今年3月に放送された。
2人が会うのは約10年ぶりと紹介された。小倉さんは、羽鳥を玄関口で出迎えた際「(羽鳥が)朝(の番組を)を始めるか、始まったかでその話をしたよね。『羽鳥くんなら大丈夫だよ、こっちはヤバいよ』という話をした。言った通りになっただろ?」と、恐縮する羽鳥に話しかけ、「羽鳥くんをうちに招くのはどうしようかと思った。裏の(番組の)人を招いたら、フジテレビから仕事がなくなるんじゃないかと」と笑わせつつ「『モーニングショー』は、ほぼ毎日見ている」と明かしていた。
小倉さんはまた、自身が1999年(平11)4月から2021年3月まで22年間、キャスターを務めた「とくダネ!」を振り返る中で「当時のワイドショーは始まって30分、ずっとVTR。ぼくはそれだったらやりません、まずスタジオに降りて好きな話をさせてください、頭1分でもいいですから好きな話をさせてくださいと(局側に伝えた)。しまいには10分くらいやっていた(笑い)」と振り返り、「予定調和になってきたらもう、だめ。こっちが怒るようなこともないし、あまり面白いことがない」「オープニングトークで社会の反響があったり、お手紙もらったりネットがざわざわしたりとかも結構あって、そういう手応えがないとだめだよね」とも振り返った。
羽鳥から、「とくダネ!」でのキャスターが22年続いたことを指摘されると、小倉さんは「自分では、もうちょっとできるな、くらいに思っていた。ただ、病気をしちゃったっていうのがね…やっぱり体だね。本当に病気だけは気をつけないとだめ」と語りかけていた。
羽鳥はこの日、のどの不調のため番組を欠席した。
小倉さんの所属事務所は10日、「訃報」と題した書面で、小倉さんが亡くなったことを正式に発表した。77歳。死因は、ぼうこうがんとした。