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斎藤工、児童養護施設描くドキュメンタリー企画「近いのに近づこうとしなかった日常があった」


俳優斎藤工がプロデューサーを務める映画「大きな家」がまもなく公開される。映画は児童養護施設で育つ子どもたちの成長を描いたドキュメンタリーだ。斎藤は作品が「教科書的なものではなく、彼らの日常が自然に感じられる作品」と自負する。斎藤自身は有名であるため、撮影に関しては可能な限り子どもたちの前に姿を見せず、施設職員との関係構築に注力したという。斎藤は、このプロジェクトに関わることで、自身の視点が大きく変わったと述べ、多くの観客が子どもたちの未来に関心を持つきっかけになることを望んでいる。

「大きな家」公開直前舞台あいさつに出席した斎藤工

俳優斎藤工(43)が3日、都内で行われた映画「大きな家」(6日先行公開、竹林亮監督)公開直前舞台あいさつに出席した。

東京のとある児童養護施設で育つ子どもたちの成長を追ったドキュメンタリー作品。斎藤はプロデューサーとして作品に携わり、子どもたちの葛藤をリアルに映した。「児童養護施設のドキュメンタリーというと教科書的なものを想像するが、この作品は全くそんなことがない。呼吸をするように自然に彼らの日常があって、遠かったものが近く感じられるような感覚になれる」と紹介した。

斎藤の存在を知っている子どもたちがいたことから、撮影時は「ノイズにならないように、子どもたちの撮影に立ち会わなかった」と明かした。続けて「むしろ施設の職員の方たちと作品の行方を話していた。僕がこの作品の顔になってはいけないので、自分の引き算を意識した」と、子どもたちの暮らしや感情を最大限映すことに努めた。

6日の先行公開に向け、「この作品に関わっていなければ、見て見ぬふりをして、近いのに近づこうとせず遠くに置いていた日常があった気がした。彼らに近づかせていただくというのは自分の人生の中で大きな出来事だった」と語り、「みなさんが彼らの未来に1歩でも半歩でも関わるきっかけになったら本望。心が動くような何かがある作品であると確信しているので、たくさんの言葉や思いを持ち帰っていただけたらうれしい」とアピールした。

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