ロックバンド、アリスのドラマーで“キンちゃん”の愛称で知られる矢沢透(75)が率いる3人組バンドSORISE(ソライズ)が28日、東京・有楽町のアイマショウで、400人を集めてセカンドコンサート「SORISE 『次』への飛躍」を開いた。
ドラムの矢沢、ギター&ボーカルの住出勝則(68)、ボーカルの滝ともはる(69)で、力強く全22曲を歌い上げた。矢沢はギターの弾き語りも披露して、大きな拍手を浴びた。
3人は2011年(平23)にユニット「HUKUROH(フクロウ)」を結成。今年6月にSORISEに改名して、新たなスタートを切っていた。矢沢は「SORISEのRISEは上昇すること、SOは『空』に通じる」と話した。
ステージは「愛をありがとう」でスタートして、新曲の「俺で生きる」を披露。住出が「限界に挑戦して、キーを上げていく」と紹介した「Sunny」では、滝とともに声を張り上げた。
そして「君住む町」では、矢沢がギターの弾き語りに挑戦。「楽譜が見えないし、歌ってる間はつられちゃうから手をたたかないでね」とお願いして、前奏と感想だけ手拍子を受けて熱唱。途中、楽譜が見えなくなり中断。メガネを名優堀内孝雄(75)の息子に持って来てもらって、歌い直す一幕もあった。
滝は「アリスの武道館公演を見に行ったけど、キンちゃん、カッコ良かった。でも、今日は親近感を感じました」と笑った。
そして住出が「前回、6月のコンサートが終わった時に、次はアリスの曲をやろうという話になった。きんちゃんに聞いたら『四月の魚』をやろうということになった」。1987年(昭62)のアルバム『ALICE X』に収録された、知る人ぞ知る名曲を熱唱した。
3人は「これからも、自分たちの音楽を追求していきたい」と話して大きな拍手を浴びた。