公開中のアニメ映画「化け猫あんずちゃん」のキャラクター原画展が8月1日から7日まで東京・原宿のペニーレーンで開催される。原画の展示に加え、原作者の漫画家いましろたかし氏（64）が描き下ろした限定グッズも販売される。8月3日には。いましろ氏のトークイベントとサイン会も予定されている。70～80年代に一世を風靡（ふうび）した昭和のカフェバー「ペニーレイン」と平成から令和にかけての人気アニメ「化け猫あんずちゃん」との異色のコラボは大きな話題を呼びそうだ。
映画「化け猫あんずちゃん」は、いましろたかし氏の同名漫画を原作とした日仏合作のアニメーション作品。久野遥子と山下敦弘が共同監督を務め、俳優の森山未來が主人公の化け猫あんずちゃんを演じている。「第77回カンヌ国際映画祭」の併設プログラム「監督週間」で公式上映、フランス「アヌシー国際アニメーション映画祭2024」の長編コンペティション部門で上映され高く評価された。「アヌシー－－」では最大の会場であるボンリオ劇場グランドホールで上映、前売り券が完売していたことから当日券を求めて会場外まで行列が作られた。舞台あいさつで山下監督は「変なキャラクターばかり出てくる映画だが、好きになってくれたらうれしい（笑い）」。久野監督も「去年Work in Progressで、あんずを5カットだけ持ってきて、アヌシーのお客さんたちがそれを熱心に見てくださったことが本当に大切な記憶。今日全部のカットを、あんずを作った皆さんと、あんずを楽しみにしてくださっている皆さんと全員で見られるのがすごくうれしい」と話し、上映後はスタンディングオベーションが起きた。
同作は今月19日から全国公開。そのタイミングに連動する形で企画されたのが今回のキャラクター原画展といましろ氏によるトークイベント＆サイン会。会場の原宿ペニーレインは、シンガー・ソングライターの吉田拓郎の名曲「ペニーレインでバーボンを」の舞台となった、フォークの聖地として知られる。
漫画「化け猫あんずちゃん」は、講談社の人気月刊児童漫画雑誌だった「コミックボンボン」で2006（平18）～07年に連載。人間社会になじんだ化け猫「あんずちゃん」の日常を描いている。今月からは新たに続編として、「コミックDAYS」で「化け猫あんずちゃん 風雲編」の連載がスタートした。
