女優河合優実（23）が28日、主演映画「あんのこと」（入山悠監督）大ヒット御礼舞台あいさつに出席した。
同作は20年6月、新聞に掲載された実話をもとにした人間ドラマ。河合は、底辺から抜け出そうともがく少女・香川杏を演じている。7日の公開時は58館限定だったが、口コミ等で広がり、現在は62館で上映。公開から19日目には、興行収入1億円を突破した。
初号試写の打ち上げ時には、スタッフから「大ヒットは難しい作品かもしれない」と話されたという。河合自身も「ヒットして欲しいというよりも、どうしたら正しく、誠実に届けられるかを考えていた」。だが、結果は大ヒット。「多くの人に届いているのがうれしい」と素直に喜んだ。その上で、「見てくださった方の感想の熱量が明らかに違う」とし、「これからは独りよがりにならず、見てくださった方の想像力を信じようと思いました」と話した。
香川杏を演じることで「杏が見ているような気がするようになった」という。「他の役を演じる時にも、モデルになった方に恥じないようと心に思う瞬間があって、すごく特別な役だったと思います」とした。
現在、大ブレーク中の河合。同席した入山監督の「鼻が高くなったりしない？」には、「高くならないようにしている」と答えた。「そうならないようにと思いすぎで、遠ざけていました。でも、逆に自分でもちゃんと分かっておくべきなのかなと思うようになりました」という。「何となく捉えず、自覚がないと迷子になってしまいそうな気がする…というか、なりかけています」と告白した。
入山監督には「うぬぼれるべきなんですかね？」と逆質問。「人生で1度くらいそんな時期があってもいいのでは？」という入山監督の答えには、「やっぱりうぬぼれるのは怖いですね」と話した。
