アニメ『甲鉄城のカバネリ総集編 後編 燃える命』(監督:荒木哲郎/配給:松竹メディア事業部)初日舞台あいさつが7日、東京・新宿ピカデリーで開かれ主人公の生駒役・畠中祐とヒロイン・無名役の千本木彩花が登壇した。
『甲鉄城のカバネリ』とは2016年4月から1クールで放送されたフジテレビのノイタミナ枠でのオリジナルアニメーション。不死の怪物・カバネとの戦いがクオリティーの高い映像美、息をもつかせぬ迫力のバトルアクションなどで描かれ18年には新作の制作も決定している作品。本作はその総集編となり昨年、大みそかに公開された前編『集う光』の続きとなる。
『後編』で、しかも上映後の舞台あいさつとあってネタバレもありで自由にすべて話していいと言われ、逆にどこまで話していいのか畠中は焦る一幕もありつつ、生駒役を演じて、「もし、自分にお芝居の技術がついてきて、どう表現したらいいか分からなくなって迷ったりしたら、戻ってきたくなる居場所になりました。技術とかそういうのを一切忘れて、気持ちだけでぶつかっていこうと思った作品だったんです。『カバネリ』の世界を表現したかったので、心から動くものは全部動かして」と、自身のこれからの活動の原点になるよう作品になったことを伺わせる。
話題が本作キーマンの1人である美馬(びば)役の宮野真守のことへ移り、畠中はアフレコでも対決する雰囲気を作ってくれたということに感謝したり、“兄様(あにさま)”と無名として慕っていた千本木は、「本格的に兄様と一緒にお芝居をすることになって、自分の想像でしかなかった兄様が目の前にいて肌で感じるというか。ものすごいオーラを放っていて、この人が私が信じてついていこうと思った兄様なんだって」と、宮野が美馬のように見えていたのだとか。
後に宮野と対談したそうだが、千本木は「宮野さんはどう思っていたのかと思ったときに同じ気持ちでいてくださって。それに、無名には優しかったです」と、振り返っていた。
作品を通して好きだった話数の質問が上がると、畠中は「やっぱり11話ですかね。11話の生駒が奮い立つところです。台本にも『生駒はチキンに成り下がったって』書かれていて、そこから奮い立つんですけど、枷を外すシーンが自分の中でも印象的で、覚悟を現していたと思うんですよ。意志とは違う覚悟で。死ぬときの覚悟って壮絶なもので、その重みというのを台本をもらってから考えてた大事な時間になりました」と、しみじみ。
千本木も11話だったそうで、「無名が最初しゃべるのが少ない回で、後半からしゃべるんです。無名も死を覚悟する回で、もう甲鉄城の人たちと笑ってお米を食べたいと言っていた頃には戻れない。『お母さん待っててね』というシーンがすごく胸に来て……。そういうことを考えてどうセリフを言ったらいいんだろうっていうのをものすごく考えてアフレコ現場に行ったんです。そのときは生駒ともしゃべらない状況で、私達もしゃべらない状況だったんですけど、マイク前に立ったときになんか家で考えてきたこと全部がなくなってしまってから、空っぽになってから出てきたセリフがあったんです。無名も空っぽだったのかな?って自分でも不思議な体験というか初めてだったのですごく印象的なシーンでした」と、振り返った。
ほかにも、劇場上映で追加された無名の新衣装のある部分には生駒との新規のエピソードからという話や、記念写真撮影中に2017年の目標を畠中が「趣味を見つけたい」と話したり、千本木が「『カバネリ』で得たものを続けていければ」と、抱負を口にしたりと盛り上がっていた。
畠中から「2018年まで『カバネリ』走り続けますので、みなさんよろしくお願いします!」とアピールし、千本木から「前後編と観て頂きありがとうございました。時間を置いてみて、改めていい作品だなと思いましたし、2018年にも新作が待っていますので、熱い作品をお届けできればいいと思っています」と、呼びかけていた。
アニメ『甲鉄城のカバネリ総集編 後編 燃える命』は7日より2週間限定全国ロードショー!