“黒のカリスマ”との異名をとるプロレスラー・蝶野正洋(53)が13日、茨城・大洗町で開かれた『第20回 大洗 あんこう祭 2016』開会宣言とトークショーにガルパン応援大使&大洗大使として登場。「ガッデム!」とお馴染みのフレーズや、『ガールズ&パンツァー』の杉山潔プロデューサーと、2人でサングラス姿でポーズをとるなどして沸かせた直後の蝶野に話を聞いた。
これまで、ガルパン応援大使に就任してから、『劇場版ガールズ&パンツァー』の試写会、『第2次ハートフル・タンク・カーニバル』、日清食品のPRイベントなどガルパンに関するイベントに登場している蝶野。年末の『ガキの使いやあらへんで!』の“笑ってはいけない”シリーズで山崎邦正をビンタする強面なイメージもあるが、取材は柔和な笑みを浮かべながらときに談笑するようなものとなった。
これらに参加してみての感想を尋ねると、「毎回、思うんだけど、ファンの人はマナーがいい。どのジャンルでもマニアの人達は新参者のファンを『これ、俺らが作っているんだよ』『後から入ってきたファンだろ』というのがどこか心理的にあると思うんだけど、大洗のみなさんが観光に対する理解とか街を挙げてウエルカムという姿が浸透して、ファンの人たちの気質も結構、新しく入ってくる人たちへ壁を作ってないような気がする」と、訪れるファンたちの姿勢に感じ入るものがあるそう。
ガルパン大使を務めて以降、蝶野自身のファンも増え、「ガルパンファンの人も来るようになって。続けているうちに、最初はガルパンの映像を5回観ましたとか、20回観ましたという人たちが多かったのが、最近はまだ観ていないとか、大洗に行ったことないっていうけど興味を持っている人が俺のサイン会にちょこちょこ入って来るようになって、新しい人が入ってきているというのを感じるね」と、ガルパンの新規ファンを掘り起こすことにもつながっているのだとか。
さらに、ガルパン大使を務めることによって「俺のファンには体育会系が好きな連中と、文化系というかでプロレスを観てくれる人たちがいるんだけど、俺なんか文化系の人と接点がなくて距離をどう詰めたらいいかわからなかったんだけど、それが近くなってきて、体育会系のマナーというか規律というかをコントロールを保ってきてくれるようになった」と、いい影響も出ているそうだ。
昨年、劇場版のCMに登場もした蝶野だが、その感想を尋ねると、「まったく知らない世界を知ることができた。それまで、アニメの声優さんたちの世界も知らなかったし、アニメの業界自体も知らなかったし、いろんなものを含んでいて」と、新しいことを知るきっかけにもなったそうだが、作品で具体的に印象に残ったところはないかと聞くと、「壮大な戦車の戦闘場面とか、日本の風景の中や大洗の街を戦車が走るという風景が俺の中では好きかな」とのこと。
ちなみに、以前、イベントで好きなキャラクーへは『大洗女子学園』のバレーボール部で『アヒルさんチーム』の佐々木あけびと言っていたが、「やっぱりその子かな(笑)」と、はにかむような笑みを見せていた。
大洗については「大洗は決して、茨城の中で恵まれている場所ではないと思うんです。実際に東日本大震災後に風評被害とかすごい苦労されている。大洗はそういうのがなくなってきているんじゃないかと思う。自分は宮城県の気仙沼とか行くけど、まだ風評被害とかはやっぱり多いですよ。大洗は、東京や埼玉から通える場所だし、沿岸部全体をうまく引っ張っていってもらって、風評被害を正していってもらえればという期待をしています。ここの人たちはそういう気持ちもあって、茨城から東北への窓口になっていて街全体も非常に温かい気がしています」と、熱くコメントを寄せる蝶野。
最後に、ガルパンファンへコメントを求めると、「ガルパンは地域復興というのもベーシックにあると思う。人口は1万7000人の町ですし、みんなで継続的に大洗町のことを宣伝して頂いてありがたいかなと思っています」と、感謝のメッセージを寄せつつ、「自分もこれからも応援していきます!」と、自身もベストを尽くしていく姿勢を見せていた。