今、日本ではバンクシーブームでございます。
バンクシーさまと言えば、ご自身が監督を務めたドキュメンタリー映画「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」が日本で公開になった頃は、知る人ぞ知るアーティストさまでございました。
それが、昨年のシュレッター事件、さらに小池都知事との2ショットも話題になりましたが、東京、千葉等でのバンクシー風作品の相次ぐ発見報道。今や、お茶の間の人気者的な存在になっております。
千葉県のバンクシー2ヶ所見てきたょ? pic.twitter.com/Ta1iEVn0ub
— EMOG〜! (@kemoto3) 2019年2月19日
そんなバンクシーさまに是非、読んで頂きたい絵本が先日、出版され話題になっております。
いったいどんな絵本なのか?
その前に、なぜバンクシーに読んで頂きたいのかと申しますと…
まず、「落書き」がモチーフになっております。さらに、作者が、年齢不詳の謎の覆面作家でございます。バンクシーさまとの共通点が多いのでございます。
それだけではございません。絵を担当しているのが、画家の「死後くん」でございます。かなりエッジが効いております。この辺りもバンクシーさま好みかと…。
「絵本も変わってきたなぁ…」、そんなことを考えさせられる作品でございます。内容もかなりブッとんでおります。きっと、バンクシーさまも、読めば購入されること間違いナッシングかと…。 その絵本がこちら。
「ごろうのおみせ」(作:ごろう 絵:死後くん 出版社:岩崎書店)
こちら、児童図書の老舗、岩崎書店のちょっと変わった子を主人公にした絵本シリーズ「こんな子きらいかな?」の第3弾でございます。
どんな内容かと申しますと…
主人公の小学生の男の子、ごろうくんが、勝手に小学校をやめてお店をオープンするお話でございます。ただ、小学生が一体何を売るのか…。そう、勘のいい方はお気付きのとおり、自分の「落書き」を売るのでございます。
果たしてお店は繁盛するのか…。大成功をおさめ、有名女優と遊園地で浮名を流すことになるのか…。是非、大人の方にも読んで頂きたいのでございます。こんな生き方できたらなぁ…と楽しめる絵本でございます。「自由に生きる」、そんなテーマの絵本でございます。
ちなみに、絵を担当している「死後さん」でございますが、念のためお伝えしておきますと…。売れっ子のイラストレーター・漫画家さまでございます。
NHK総合の「おやすみ日本」内の「日本眠いい昔ばなし」のイラストをはじめ、書籍の装画、WEB漫画、音楽CDジャケット、…幅広いジャンルで活躍されております。
もしも、バンクシーさまのお知り合いの方がいらっしゃいましたら、「日本には、こんな絵本があるんだぜ」と是非、ご紹介頂ければと存じます。
(文:絵本トレンドライター N田N昌)
- 絵本 作家73人の話 2010年11月08日発売号
Fujisan.co.jpより