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職業としての農業の魅力を発信!異業種から農業をスタートした現在注目の若手農業者が語る就農へのきっかけ


「農業の魅力発信コンソーシアム」は、農業の魅力を広める目的で「未来農業フェスタ2025」を開催しました。このイベントでは、若手の農業者が農業の魅力やその背景にあるストーリーを語り、若者に農業への挑戦を促している。奥村光希さんや清水雅大さん、石川夫妻などが登壇し、各人がどのようにして農業に従事するようになったか、その過程を共有しました。奥村さんは家族から農園を継ぎ、清水さんは医療業界から転身した経験を語り、石川夫妻は文化や地域に馴染む苦労を共有しました。農業に関連する費用の増加や地域との関係構築の難しさについても触れられ、新規就農者へのサポートの重要性が強調されました。イベントは農業に関心のある人々にとって貴重な学びの場となったようです。

「農業の魅力発信コンソーシアム」は、職業としての農業の魅力を発信する取り組みの一環として実施している「未来を切り開く、農業の挑戦者になる!未来農業フェスタ 2025」を都内で開催した。

現在注目の若手農業者と未来の新規就農者との交流を図るイベントでロールモデルとなる全国の農業者たちと一緒に農業の魅力を伝えていくことを目的としている。また、農業と生活者の接点づくりを行っている企業が連携・協力し、これまで農業に縁のなかった方々へ「職業としての農業の魅力」を発見してもらう機会をつくるため、「農業の魅力発信コンソーシアム」はさまざまな活動を行っている。

今回、「農業を通じた地域おこし」をテーマとしたトークセッションを開催。下記4名の農業者が登壇した。

・奥村光希さん/Orchard muku.(長野県喬木村)

30代で就農し、現在は2児の母。市田柿をメインに祖父母が守ってきた畑を一人で農家として営んでいる。

・清水雅大さん/とのわファーム(東京都青梅市)

医療業界から農家に転身。現在は3名で多品目野菜を育てる農園を営んでいる。就農3年目。

・石川智之さん、石川圭さん夫妻/いっぽファーム(岩手県平泉市)

いちごとなすをメインにご夫婦で農園を営んでいる。

農業に携わったきっかけは?

■奥村光希さん

「祖父母が農園を営んでいて、昔から梨やリンゴの果樹園を見ながら育ちました。私は若くして結婚・出産をして隣の市で暮らしていたのですが、経済的にも安定せず、不安に思っていたところ祖父母が戻っておいでと声をかけてくれて、喬木村に戻りました。子供が産まれて間もなかったので働きに出ることが難しかったのですが、住まわせてもらっていることもあり、乳飲子を連れて農業を手伝うことになりました。そこが農業の最初のきっかけです。子供の頃は農家になりたいとは全く思っていなかったのですが、やってみると子育てをしながらも働ける環境が農業にはあるというのが魅力的だと発見して、今では天職だと感じています。」

「父は会社経営をしていることもあり、おじいちゃんが亡くなったタイミングで継ぐ人がいないため、農園の閉園決定があり、一度は離農した経験があります。それでも祖父母が守ってきた土地を守りたいと思い、一大決心で私が継ぐと決心。しかし父と兄からの猛反対がありました。それでも熱意を伝えると経営者でもある父からプレゼンを用意しなさいと言われ、マインドマップや経営計画、リスクマネージメントなどをプレゼンしたところ、熱意を認めてもらい、進めることが叶い、今では市田柿を作っています」

■清水雅大さん

「大学を卒業してからずっと医療の業界で事務職として仕事をしていました。仕事自体はやりがいもあったのですが、コロナもあり医療業界には大きな変化がありました。力を注いでいたものの、疲れてしまい、心と体のバランスが崩れて会社に行けなくなってしまいました。しばらくお休みして回復した時、会社に戻ろうと思ったのですが、ふと、このまま戻るのはあっているのだろうか?なんで医療業界で仕事をしているのだろうか?と自問自答。もしかしたら他にも自分にあっているものがあるのではないかと感じて、心が動くことにチャレンジしてみました。料理教室や山登り、サイクリングなどいろいろやってみた中の一つとして農業に出会いました。先ず、農業を体験したいと検索したら、東京の青梅市で農業体験ボランティアを募集していたので応募。体験してみると、畑で見上げる空や、触る土の感触など、とても気持ちよく心が解かれていく感じがしました。そこが青梅と農業との出会い、始まりです。その後は医療関係に復職したものの、仕事量を減らして週に4日を会社、3日間を農業ボランティアにあてました。そのような中、半年後には会社を退職。農業が楽しくなって社会人向けの農業学校に通ったりと本格的に農業を始め、現在は家族がいる自宅の練馬と畑がある青梅の2拠点生活をしています」

■石川智之さん

「現在住んでいる、岩手県平泉市の出身で18代続く家に生まれました。祖父や父も農家をやっていて、小さい時から農業を手伝っていました。当時は農業に興味があったわけではなく、家業のため、当たり前のものだったんです。大学を卒業後、食品会社に就職。岩手県に就職したものの、実家から遠い地域で働いていました。30歳を目前に地元に帰りたいと思い、そこで何ができるのだろうか?と考えてみた時に家業でもある農業に興味を持ち、農家さんのサポートをしているマイファームに入社したのが農業に興味を持ったきっかけです。最初は妻が農家をやりたいと言っていたので、私の方は外で働きながら妻をサポートしようと思っていましたが、いちご栽培にはまり、今では夫婦で農家をやっています」

■石川圭さん

「農業と全く関わりがなかった非農家出身です。出版業界で勤めていたものの、体を壊してやめたのですが、その時に食の大切さに気づき、もっと食について知りたいと食品関係の仕事に転職。その時に農家さんとお話しする機会があり、ものを作ってものを売るその姿勢、プライドに感銘を受けてマイファームに入社しました。その中で仕事しているうちに農家になりたいと思い、旦那さんの実家、岩手でスタートしました」

肥料や農薬、資材、ガソリン代など農業に関わる全てが40%ほど上がっている。冬の暖房代など5年前に比べても1.5〜2倍に上がっているのでこれまでの視点を変えて育てていかないといけないと4人は現在、苦労していることも語った。

就農後の地域との関係は?

青梅の北部で農業を営んでいる清水さんは「青梅は本当にここ東京なの?と思える自然豊かな場所です。地域にいる人の温かさも感じています。ベテラン農家さんは新規就農者さんの受け入れにも寛容でいろいろアドバイスしてくれますし、新規就農者同士で情報交換もできる地域でもあります」と話した。

石川圭さんは岩手に行くまで関東圏から出たことがないため、本当に新しい土地でのスタート。

「岩手にきた時に文化と価値観の違いに最初はとても、戸惑いました。特に方言がわからなくて何を話しているのか理解できなかったんです。ただ、研修先や地域に若い方がいたので、その方にサポートしてもらい、馴染むことができました。また、方言についても相談したら、『フィーリングでわかるようになるから!』と言われて最初はわからなかったのですが、だんだん、相手の文化や価値観を理解できるようになってから、その意味がわかってきました」と語る。

このようにそれぞれが地域によっても異なり、その歩幅に合わせて少しずつ馴染みながら農業を進めている様子が聞け、農業に興味がある人にとっても参考になる時間となったようだ。どうやったら農業を始めたらいいのかと悩んでいる人へのサポートもしたいという声も登壇者から上がり、今後も新規就農者が増え、各地域で農業のバトンが繋がれていきそうだ。

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