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「難病患者さんと医療従事者のコミュニケーションと連携に関する意識調査」を実施。難病患者の方に対する医療の課題が浮き彫りに


この度、アストラゼネカグループの希少疾患部門アレクシオン・アストラゼネカ・レアディジーズの日本法人であるアレクシオンファーマ合同会社は、指定難病の患者の方500 名および指定難病患者の方の看護をしたことがある看護師464 名を対象に、「難病患者さんと医療従事者のコミュニケーションと連携に関する意識調査」を実施しました。

調査の結果、難病患者の方をサポートするためのコミュニケーションに課題があることなどが浮き彫りとなりました。

難病患者の方と医療従事者のコミュニケーションと連携に関する意識調査

・難病患者の方の看護について

調査では最初に、全国の20〜69歳の現職の看護師に対して、「指定難病以外の患者さんと比べ、難病患者さんの看護においてどのような困りごとや大変さがあるか」を質問。結果は以下の表のようになり、「専門的な知識やスキルの高さが求められる」という回答が最多となりました。

次に、「困りごとや大変さ」を患者の方の病状ステージごとに聞いたところ、1位に変化は無かったものの、「(難病患者の方が)体に異変を感じてから病名が判明するまで」では、「症状をわかりやすく説明するのが難しい」、「(治療を開始後)症状が安定している状態」では、「次の病期ステージの心構えなどを伝えるタイミングが難しい」が2位に上がるという結果となりました。

これらの回答から、難病では専門的な知識が求められるため、症状の説明や時期などにおいて看護師が患者の方とのコミュニケーションに難しさを感じていることが分かりました。

・難病患者の方と医師、看護師のコミュニケーション

続いて、看護師の方に対して「難病患者の方から相談を受けているなかで対応が難しいもの」を聞くと、「精神面について」「医療費」「保険・制度活用」「就学・就労」など、病気以外のことが上位を占める形となりました。

次に、同じく看護師の方に対して「難病患者さんの診療において医師と患者のコミュニケーションサポートができているか」を聞いたところ、「できていない」、「どちらともいえない」を合わせ、 7 割以上の方が課題を感じていることがわかりました。

また、「医師と患者とのコミュニケーションサポートをするために、医療現場にどのような課題があるか」を尋ねると、「十分な時間を割くことが難しい」が最多となりました。

次に、難病患者の方500名に「医師・看護師それぞれと納得できるコミュニケーションがとれているか」を尋ねたところ、63.8%の方が「医師と納得できるコミュニケーションがとれている」と回答し、同じく38.0%の方が「看護師と納得できるコミュニケーションがとれている」と回答。

「医師と納得できるコミュニケーションがとれていない」(10.0%)、「看護師と納得できるコミュニケーションがとれていない」(20.8%)と合わせると、難病患者の方は看護師とのコミュニケーションに、より課題を感じていると考えられます。

次に、難病患者の方に、自身の治療や看護において、医師と看護師の連携がとれているかを尋ねたところ、61.8%の方が「よく連携できている」および「連携できている」と答えた一方で、38.2%の方が「あまり連携できていない」および「まったく連携できていない」と回答。

これは、同質問を行った難病以外の患者さんの回答「あまり連携できていない」および「まったく連携できていない」(25.2%)と比べると、13 ポイント高い結果でした。

難病患者の方と看護師どちらも医療従事者の連携に関して課題を感じているようです。

以上の調査の結果、難病患者の方の看護では、専門知識を求められることが負担になっていることや、医師、看護師、患者の方の間のコミュニケーションに課題があることなどが明らかとなりました。

日本難病看護学会学術集会 ランチョンセミナー

今回調査を行ったアレクシオンファーマ合同会社は9月30日に行われた第28回 日本難病看護学会学術集会において、ランチョンセミナー「病気になっても安心できる生活を目指して 〜地域連携・医療連携を考える〜」を共催。

東京都医学総合研究所の原口道子先生、国立保健医療科学院の松繁卓哉先生が講演を行い、後半では、国際医療福祉大学 市川病院の荻野美恵子先生の進行のもと、今回の調査の結果も交えながら難病患者の方の療養支援における医療連携や地域連携に関する現状、課題などが議論されました。

松繁先生は、「難病患者さんが適切な情報にたどりつける道筋がなかったり、自分自身でも整理がつかない複合的な不安があったりするなかで、伴走的支援が必要」とコメント。

原口先生は、「看護師は患者さんの代弁者であって、医療と生活の両面を考えてサポートができる唯一の存在です。コミュニケーションの場をつくりだすのはむずかしいものの、適切なタイミングで看護師が入っていくことを諦めないことが大切です」と語りました。

最後に荻野先生が「難病患者さんの困りごとをどこにつないでいくべきかを頭に入れておくことが重要。看護師さんには自身が務める地域などで、オリジナルのリソースマッピングをつくり、普段からコミュニケーションを取っていただけると連携がよくなるのではないでしょうか。あきらめずに、ここから一緒に変えていきましょう」と締めくくり、セミナーは終了しました。

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