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映画『星つなぎのエリオ』マデリン&ドミー監督・メアリーPに聞く「この作品は、SF映画や宇宙へのラブレター」


イマジネーションあふれるユニークな“もしもの物語”を描き、数々の心温まる感動を全世界に贈り届けてきたディズニー&ピクサー。その劇場最新作、両親を亡くして地球でひとりぼっちの主人公エリオが、何光年も離れた星で、本当の居場所、大切なつながりを見つける物語を描く感動のファンタジー・アドベンチャー『星つなぎのエリオ』(原題:Elio)が大ヒット上映中です。

『リメンバー・ミー』ではカラフルな“死者の国”、『インサイド・ヘッド』ではユニークな“感情たちの世界”を舞台に描き、世界中を感動の渦に包んできたディズニー&ピクサー。

どこにも馴染めず「ここじゃないどこかに、僕の居場所がきっとある」と信じているひとりぼっちのエリオは、広い世界のどこかにきっとある“本当の居場所”を求めて、いつか何光年も離れた星に行く日を夢見ている。ある日願いが叶い様々な星の代表が集う場所“コミュニバース”に招かれることに。そこで、「ずっと友達が欲しかったんだ」という孤独なエイリアンの少年グロードンと出会う。
“そのままの君が好きだよ”と言うグロードンと心を通わせるエリオだったが、ふたりの絆を引き裂く脅威が迫る―。エリオが美しい星々の世界で見つける“大切なもの”とは?そして、孤独なふたりの出会いが生む、“やさしい奇跡”とは―?

本作の監督を務めたマデリン・シャラフィアンさん、ドミー・シーさん、プロデューサーのメアリー・アリス・ドラムさんにお話を伺いました!

――本作楽しく拝見させていただきました! エリオの楽しいことも、傷つくことも、すごくリアルにみずみずしく描かれていました。皆さんご自身が子供自体思い出というものを鮮明に覚えていらっしゃるのでしょうか?

マデリン:作品を気に入ってくださって嬉しいです。ピクサーというスタジオにいることも大きいと思います。みんなが童心を忘れていない、そんな空間ですからね。私もエリオの様に子供の頃ちょっと孤独感を感じたり、自分だけちょっと違うんじゃないかということは思っていました。

ドミー・メアリー:うなずく。

マデリン:そういった、ピクサーのスタッフの特性は、子供の頃の記憶のアクセスにすごく役に立たんじゃないかと思います。

ドミー:私もマデリンも絵コンテとドローイングがバックグラウンドなので、脚本を書いている最中も絵を描きながら考えていくことが多かったです。屋根の上や砂浜で1人でいるそのエリオの絵を描いた時に、自分たちの子供の頃の記憶や同じような気持ちにアクセスしていたのかもしれません。

――宇宙の描き方もとてもワクワクしましたし、映像も美しかったです。

メアリー:舞台を宇宙にするということは楽しいアイデアだなと思いました。SF作品というのは、ピクサーでも作られているし、映画界全般を見てもたくさんの作品が作られています。ピクサー作品中で、やっぱりまだ作られていないものを作りたいと考え、「孤独を感じている少年が宇宙に逃げ出したいと感じている」という設定が面白いなと。制作の早い段階で宇宙の研究所の方とお話することが出来たので、様々なことをお聞きしながら、宇宙の広大さの中に“繋がり”を描けるなと手応えを感じました。

ドミー:宇宙という舞台は物語を綴る上で何でも可能な、白いキャンパスの様に感じられますよね。宇宙という場所自体が私たちを1つにしてくれるような気がするんです。ISS国際宇宙ステーション(ISS)にしかり、宇宙探索、宇宙研究ということ自体が、それぞれが暮らしている背景なども関係なく、一緒に力を合わせないと実現しないことでもあるので。そんな場所がすごく舞台としていいなという風に思ったのと、3人ともSF映画が大好きなので、SF映画や宇宙へのラブレターとなる作品を作りたいと思いました。

――SF映画へのオマージュもあって、すごく楽しかったです!

マデリン:SF映画の中でもちょっと怖いホラー系のシーンが私たちは大好きなんですね。『遊星からの物体X』をはじめとするジョン・カーペンターの作品、リドリー・スコットの『エイリアン』などが大好きなので、それらへのオマージュは書いていて楽しかったです。ちょっと恐いけれども、楽しいというシーンは、なかなか私たち仕事上でも書けるシーンでは無いので嬉しかったです。特にクローンのシーンがお気に入りです。

――エリオの“眼帯”の描写も「そう来たか!」と思いました。

ドミー:その設定を思いついたのは脚本を書いて半分ぐらい経った頃だったかな?ずっと眼帯をしているということで、観客としても「これは何か意味があるよな」と期待すると思うので、それに応えたい気持ちもありました。

マデリン:私もすごく気に入っているシーンです。

――エリオが大人目線からすると、ワガママだったり、破天荒に見えたりする部分があるかもしれないんですけど、エリオの立場になって考えてみたらすごく自然な行動というか。大人が考える子ども像を押し付けてない所が素晴らしいなと思いました。脚本上でも意識されたのでしょうか。

マデリン:その気付き、めちゃくちゃ嬉しいです。そこは大事に大事に取り組んだところでもあったので。リアルな少年にしたかったんですよね。子供が抱える葛藤や感情というものを大人の目線で勝手に決めつけたくありませんでした。制作にあたって児童心理学者に話を聞きにいきました。エリオが叔母と暮らしていて、寂しさの反動で学校の授業を受けていなかったり、友達と喧嘩をしてしまうという行動をお話して、そんな少年の心理を理解する手助けをしてもらいました。

――本作を観て、勇気づけられる子どもたちがたくさんいると思います。

マデリン:今まで以上に“自分の居場所”を見つけるということを、みんなが強く求めていくだろうなと思っています。特にコロナ禍を経て、孤独を感じている子どもたちも多いと思うし、エリオも必死にそう思っていて、たまたま彼が強く求めたのが宇宙でした。私たちにとってはその居場所がアートやアニメーションだったんですけどね。

ドミー:アニメーションが大好きで、子供の頃からアニメーションの専門学校に行きたいと願っていました。
そこに行けば、自分と同じような人がたくさんいて、その中の一人に自分もなれるから。そんな想いもエリオというキャラクターに込めています。

――今日は素敵なお話をどうもありがとうございました!

『星つなぎのエリオ』大ヒット公開中
ウォルト・ディズニー・ジャパン
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