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『劇場版 Free!』希望溢れる完結に「何も失った気持ちにはなっていない」「彼らもあっちで生きてるんだ」公開記念舞台挨拶レポ


アニメ「Free!」シリーズの完全新作劇場版「劇場版 Free!-the Final Stroke-」後編が4月22日(金)より全国公開を迎えたことを記念し、4月23日(土)に舞台挨拶を実施。七瀬遙役の島﨑信長さん、橘真琴役の鈴木達央さん、山崎宗介役の細谷佳正さん、葉月渚役の代永翼さん、竜ヶ崎怜役の平川大輔さんが登壇し、公開を迎えた喜びを語りました。

はじめに、島﨑さんが観客に向けて「……いかがでしたか?」と問いかけると、会場からは割れんばかりの大きな拍手が巻き起こりました。さっそく、公開を迎えた今の気持ちを5人が語りました。

島﨑「なんか嬉しいです。よかったなって。後編ということで喪失感とか、逆に肩の荷が降りたみたいな、何かを失ったような気持ちが生まれるんじゃないかなとアフレコの前は思っていたんです。でも収録が終わっても、完成したものを観ても、こうして皆さんの前に立っても、何も失った気持ちにはなっていないなというのが率直な感想です。彼らの人生はまだまだ続いていくし、輝かしい未来がいくらでも思い浮かんでくるので、こんなに前向きな希望に溢れた気持ちでいられるんだなって思っています」

鈴木「長いこと我々もフィルムに関わってきたということもあって、ひと言では言い表せない何かになったんだなっていう。自身ではなかなか持ったことのない、観た後に感想がわからなくなるような想いがあって。マイナスなことではなく凄くポジティブな、色んな感情がミルフィーユみたいに重なっていって、『日本語でなんて言ったらいいんだろう?』という感覚になりました。それが、皆さんにどう伝わるのかなって思いましたし、とてもいい形で心に残ったら嬉しいなってふと感じましたね」

細谷「本作に携わる全てのスタッフが、この『Free!』という作品を長い間応援してくれているファンの皆さんに喜んでもらえる結末を、懸命に考えたと思います。宗介は肩を故障しました。僕も声帯を故障させた時期があります。自分が故障から完全に回復するには、3年以上4年未満くらいの時間が必要でした。当時の感覚を監督に伝えた事があります。実際に故障を体験している人間の言葉なので、監督は黙って僕の話を聞くしかなかった。今回のエンディングはその時の自分の意見が反映されていると勝手に思っています(笑)。故障から回復までの時間が丁寧に描かれていました」

代永「ずっと Free!って繋がっていくんだなって思いましたね。前編が衝撃的な終わり方だったので、この後どうなるんだろう?って皆さんにもお待ちいただいて、今回こうやって公開されて『これぞ Free!だな』っていうのを見せつけられました。Free!に関われて本当によかったなと思いました。エンドロールでも思い出したり溢れてくるものがあったんですけど、それも含めて嬉しいなと。みんな大人になったし、河浪監督の思いが詰まっていて。これから先も希望が見えるというか、それぞれのキャラクターがどういう風にこの先歩んでいくのかなと思える出来になっていたので、終わっちゃうという感覚はなくて、どこかでまた会えるんじゃない?と感じる終わり方なので『僕らもいつまでも待ちます!』という思いでいっぱいです」

平川「完成品を初めて観た時は、当たり前ですけどずっと黙って見てて……最後のカットが終わって画面が暗くなったあと自分の顔が笑顔になっていることに気付いて。『やっぱり俺、こんなに Free!が好きなんだな』って思いました。すごく笑顔になっている自分に気が付く、そんな瞬間がありました」

また、お気に入りのシーンを聞かれると、島﨑さんの「気に入ってないシーンなんてないんですけど、やっぱりラストは……。あれは全員で泳いでるんだなってアフレコの時から思っていて。今まで関わってきた全員、真琴だったり、これまで遙と出会ってきた、繋がってきた、関わってきたみんながいてこそ辿り着けたラストだし、泳ぎ切れたなって。みんなで泳いだんだよっていう想いがあったので印象的でした」と、あまりに素敵なコメントに、「このあと何を話せばいいのか」と登壇者たちが焦る一幕もありました。

続けて島﨑さんが、宮野真守さん演じる凛、そして鈴木達央さん演じる真琴との思い出深いシーンを語り、鈴木さんが”凛の圧倒的なヒロイン力”へと踏み込もうとしたところで会場から時間が迫っている合図が。動揺する二人に、細谷さんから「(タイムキーパーから合図が出ているんだから)いい加減気付けよ主人公!」と劇中の宗介の印象的なセリフをもじって、会場の笑いを誘いました。

そしてイベント最後の挨拶へ。

平川「改めて皆さま見ていただいてありがとうございます。前編の舞台挨拶のときに『最後のターンをついにしました』と話していたんですけど、彼らの人生とか、彼らの水泳はこれからもずっと続いていくんだなと。まだまだ道が長く長く続いていくんだな、みんなの気持ちの中や僕らの気持ちの中でFree!は、夏は終わらないんだなと感じました。皆さまには、彼らの行末を想像していただきながら、応援していただけたら嬉しいなと思います。どうぞ今後とも、彼らをよろしくお願いします。愛してあげてください」

代永「Free!の物語としてはこれで終わりますけども、平川さんの言うように彼らの道は続いて行きますのでまたどこかで交わる瞬間があるかもしれないし、別々の道を歩む瞬間があるかもしれないし、1期から観ていただいている方には本当にそう感じてもらえる作品になっています。僕らも、楽屋ずっと話が尽きないぐらい思い出がありすぎて……全て含めてFree!を愛している皆さんだったり、僕らの想いが詰まっている作品です。皆さんの応援が続く限り、Free!はずっと続いていくと思いますので、これからも長く長く、応援していただけたらありがたいなと思います」

細谷「この回でライブビューイングを含めた初週の舞台挨拶は終わってしまうんですけど、信長さんの話はまだまだ続くので、5月の舞台挨拶も是非遊びに来てください。有難うございました」

鈴木「本当に皆さんがおっしゃってる通りで、明日へ続くフィルムなんだなって凄く思っています。作品の中に出ているみんなもそうだし、それを支えたり作り上げてきた我々もそうだし、観ていただいた皆さんにも繋がるような、明日へ歩くためのフィルムかなと。それが皆さんに伝わったら嬉しいし、その一歩にFree!がなったらいいなって思いますし、そのきっかけが日常にあふれる水の音だったら幸せだなと思います。これが完成なんだな、これもまた始まりなんだなってとても思える瞬間が今です。本当にありがとうございました」

島﨑「Free!と関わってきて、『あ、だからか!』って腑に落ちたことがあって。アニメのキャラクターとか作られた世界とかじゃなくて、完全に僕たちの中で生きている人たちなんですよね。あの世界があって、そこにみんなが生きている。あくまで彼らの人生の一部をこうやってフィルムに切り取ったものがあるだけで、彼らもあっちで生きてるんだと思うから、終わりなんじゃなくて彼らの人生が楽しみだし、ずっと僕の中にも生き続けていくから寂しくないんだなと。こんなに希望溢れる、素敵なこれからを予感させてくれるものを観せてもらいました。代わりがいないから、こんなに長い間愛してもらえるんだなって。そんな作品に関わらせてもらったこと、本当に幸せだなって思います」
とそれぞれが作品への愛や、これまで Free!を応援し続けたファンに改めて感謝の想いを語りました。

島﨑さんの言葉を聞き、鈴木さんがすかさず「そうした作品を引っ張っていってくれたり、みんなのところに背負っていったのは、あなたのおかげよ」と声をかけると会場からも温かい拍手が起こりました。それを受け、感慨深い表情を浮かべる島﨑さんが「そう背負えるように、背負える遙役の島﨑信長に育ててくれたのがこの現場のこの作品のみんなだったので、本当にこちらこそです……。皆さんが応援して、繋いでくれたから、ここまで辿り着くことができました。全ての人にありがとうございました!」と締めくくり、大盛況のなか舞台挨拶は幕を閉じました。

劇場版「劇場版 Free!-the Final Stroke-」後編は4月22日(金)より全国上映中。

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