吾峠呼世晴による漫画「鬼滅の刃」(集英社ジャンプ コミックス刊)を原作とした、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』は、公開から3週目でこれまでの累計興行収入が約157億円、累積観客動員数約1100万人に達するなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いを見せています。
SNSでは、すでに鑑賞した人々からも“絶対もう一回見る!”、いや“最低後2,3回見る”、そして“何度見ても泣ける……。”など、複数回劇場へ足を運ぶ、リピーターが続出しており、まだまだその盛り上がりは衰えそうもありません。
「鬼滅の刃」がこのように多くの人々から支持を集める理由は数多あるが、その一つとして挙げられるのが、登場人物たちの心情や熱い気持ちが、ひしひしと伝わってくるセリフの数々。
主人公である竈門炭治郎(かまど・たんじろう)をはじめとして、それぞれのキャラクターならではの名言が随所にちりばめられ、観る者の胸を打つ言葉が多いのも「鬼滅の刃」の特徴の一つと言っても過言ではありません。そして、本作無限列車編の中にも、心に響く言葉の数々が登場するのですが、その中でも特に観客を惹きつけるキャラクター煉獄杏寿郎(れんごく・きょうじゅろう)のセリフを振り返ってみましょう。
●「俺の継子(つぐこ)になるといい 面倒をみてやろう!」
杏寿郎は、炭治郎が所属する鬼の討伐を任務とした組織・鬼殺隊の中でも“最強”と呼ばれる最高位「柱(はしら)」のメンバーの1人。炭治郎が初めて共同で任務を行う柱が杏寿郎だ。これまで顔は合わせているが特別親しい間柄では無かった2人だが、列車の中で合流した後まもなく杏寿郎が炭治郎に放ったのがこの言葉。
“継子(つぐこ)“とは、柱や元柱の弟子の様な存在で、次期・柱として直々に育てられる若手の剣士の事。まだ深く知らないはずの炭治郎を見込んで、さらなる成長に手を貸そうとする懐の深さや、はっきりと快活でどこか付いて行きたくなるような安心感のある杏寿郎らしいセリフのひとつだ。
●「強さというものは肉体に対してのみ使う言葉ではない――」
杏寿郎が強大な力を持つ鬼、上弦の参・猗窩座(じょうげんのさん・あかざ)から、鬼になる事を進められた際、杏寿郎が冷静に猗窩座を諭すように言うセリフの一部分がこの言葉。
すぐに傷なども治り、簡単には死ぬこともない鬼に対し、老いや死と隣り合わせである人間の愛おしさ尊さを説き、“強さ”とは何か……その答えを自分の中に持ち、まさに体現する杏寿郎の芯の強さが滲み出ている力強いセリフだ。すでに本編をご覧になった方であれば、杏寿郎の背中から<真の強さ>を感じ撮ったのではないだろうか。
●「己の弱さや不甲斐なさにどれだけ打ちのめされようと
心を燃やせ 歯を喰いしばって 前を向け――」
これは、杏寿郎が炭治郎に言って聞かせる言葉の一部。まだまだ未熟で非力さを痛感している炭治郎に対し、一点の曇りもないまっすぐな言葉で背中を押そうとする杏寿郎の優しさ、そして柱として鬼との戦いに身を投じてきた先輩として、これからまだまだ成長をしていく後輩を導こうとする杏寿郎の生き様が表れているような胸を打つセリフだ。 この杏寿郎の言葉に、勇気や力をもらったという観客もきっと少なくはないだろう。
杏寿郎のまさに“心を燃やす”名言は他にも、本作でいくつも登場しています。まっすぐで明瞭な言葉遣いが特徴の杏寿郎だからこそ、観客の心へダイレクトに響き、火をともすようなセリフの数々に注目をしてみると、さらに本作が楽しめるはず!
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』大ヒット公開中!
■クレジット:(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable
■パッケージ:TVアニメBlu-ray&DVD第1巻~第11巻発売中
■配給:東宝・アニプレックス
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