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コロナ禍で4~7月計の外食市場規模は前年比6割減 外食産業がwithコロナ時代を生き抜くキーワードとは!?



新型コロナウイルスの感染拡大により甚大な打撃を受けた業界のひとつが外食産業だ。


外食市場の調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」が、9月15日、「コロナ禍での市場と消費者意識の変化、外食産業に求められる変革」をテーマにしたメディア向けのオンラインセミナーを開催した。



上席研究員の稲垣昌宏氏は、withコロナ時代の新しい生活様式が定着しつつあることで、「コロナ前から外食に求められてきた近年の流れが加速した」と説明。同機関が2012年10月から毎月実施している月次定例調査、および緊急事態宣言解除後の6月と8月に実施した「外食実態調査」の結果をもとにその背景を解説した。


外食が苦戦の反面、中食の需要が高まる



首都圏、関西圏、東海圏の20~69歳の男女、毎月約1万人を対象とした「外食市場調査」によると、2020年4~7月計の外食市場規模は、前年比で約6割減と厳しい推移が見られている。



業態別に見ると、自治体による営業時間の短縮要請などの余波もあってか、居酒屋など飲酒主体のカテゴリで特に影響が大きいようだ。



外食の相手については、プライベートな食事と比べ、仕事関係や友人・知人との会食が大幅に減少していることが分かる。



一方で、2020年4~7月計の中食市場規模は、前年比で23.7%増加と好調を示している。これは、コロナ禍で多くの外食店がテイクアウトやデリバリー事業に参入したことが要因と見られている。


DXによるCXの向上が課題



緊急事態宣言解除後の今年6月に「自粛生活中、外食においてどのような体験が恋しかったですか?」と聞いた調査では、「自炊では難しい料理を食べること(38.2%)」、「食事相手との会話(37.2%)」、「食べたいものを食べたいタイミングで注文して食べること(35.2%)」といった回答が上位にランクイン。withコロナにおいては「外食である必然性がどこにあるのか」が問われているという。



では、飲食店が生き残っていくために今後求められる価値とはどんなものだろうか。セミナーの後半では、「ホットペッパーグルメ外食総研」エヴァンジェリストの竹田クニ氏が登壇し、実際の事例を交えながらwithコロナ時代に適応する飲食店の取り組みを紹介した。



千葉県松戸市にある洋食店「エッグスカントリー」は、昨年の消費増税の影響を受けてテイクアウトの提供を開始。その後、コロナ禍を機にデリバリーを開始したほか、新業態となるわっぱ飯のテイクアウトとデリバリーをスタート。イートイン、デリバリー、テイクアウトを合わせた売上は昨対比で120%~130%を達成している。



東京都渋谷区の「お食事処asatte」では、6月より時間帯によって定食料金を変動させる「ダイナミックプライシング」の制度を導入。混雑の緩和を促すだけでなく、客単価や集客数のアップにも繋がった。


このように、飲食店が持つ価値を最大限に届けるためには、カスタマーエクスペリエンス(CX、顧客体験価値)に合わせた“提供態”の多様化がカギを握るという。



また、それを支援するための手段として、キャッシュレス化やスマホオーダーなど、外食産業で遅れていたデジタルトランスフォーメーション(DX、デジタルを中心としたビジネスモデルの再構築)にも改めて注目が集まっている。受付業務やオーダー業務を管理ツールに任せることで、密の回避に繋がった事例もあるようだ。


外食・中食・内食(小売)のボーダーレス化が進む昨今においては、メニューや接客の質だけでなく、消費者の都合に合わせた柔軟な営業スタイルが飲食店に求められているのかもしれない。


―― 表現する人、つくる人応援メディア 『ガジェット通信(GetNews)』
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