3月3日といえば、桃の節句・雛まつり。女の子のいる家庭では、雛人形を飾りたいところですが、都内の住宅事情ではなかなか難しかったり……。そんな中、ホテル雅叙園東京では、3月1日まで「百段雛まつり2020 出雲・因幡・萩ひな紀行」が実施されています。
趣きあるホテル雅叙園東京内にある、東京都指定有形文化財「百段階段」を会場に、都内最大級の雛まつりとして11年目を迎えた「百段雛まつり2020 出雲・因幡・萩ひな紀行」。鳥取・島根・山口県からさまざまな雛人形が集結しています。
会場に入ると出迎えてくれるのは、「出雲のうさぎのつるし雛」。昨年11月には、NPO法人日本つるし雛協会の2万1911個のつるし雛が世界最多の手作り雛人形の展示としてギネス記録にも認定されました。つるし雛であれば、アパートやマンションの空いたスペースでも飾れそうですね。
2020年は令和2年。十畝の間に展示されている「時を旅するお雛さま」は、江戸から令和に到るまでさまざまな歴史を重ねながら継承されてきたもの。各時代を象徴するお雛さまが展示されています。新たに制作された「令和雛」は、天皇陛下が即位される大嘗祭でお召しになられた麁服(あらたえ)をモチーフにした衣装を大麻(へんぷ)にて制作しています。
平成の時代は、「皇太子両陛下婚礼雛」。日本古来の良さを感じられる佇まいとお召し物に、日常を忘れて見入ってしまいます。
もともと、お雛さまは子どもたちの成長を願い、祈願する節句の象徴。歴史ある「百段階段」と江戸時代に作られた「享保雛」の組み合わせからは、いつの時代も変わらぬ想いを感じ取ることができるのではないでしょうか。
五節句の情景が描かれた漁樵の間には、本展示いちばんの規模で「座敷雛」が飾られています。「座敷雛」は、愛媛県八幡浜が発祥の地とされていますが、炭鉱の町として栄えた福岡県飯塚市の「旧伊藤伝右衛門邸」では毎年独自のテーマをもって座敷一面に雛人形が飾られ、一大イベントとして知られています。今回は「百段雛まつりメモリアル」と題して特別再現展示されており、因幡の白兎や忠臣蔵など日本古来の物語のワンシーンを複合的に再現しています。
見れば見るほど細部にこだわって並べられていることがわかる「座敷雛」は、京都の煌びやかな世界から浦島太郎の竜宮城まで、バラエティ豊か。これだけの造形を飾るほどの栄華が感じられるのも魅力的。
座敷いっぱい、奥の奥まで見事に並べられている「座敷雛」。ヤマタノオロチなどは現代のフィギュアやジオラマ文化にも通じるものがあり、女性はもちろん男性でも心踊る展示になっている。
会場内には打掛を着て記念撮影できるフォトスポットも。簡単に試着することができるので、自身が雛人形になった気持ちで晴れやかな1枚を撮ってみては?
そのほか「百段階段」の各間に、趣向を凝らした展示が多数。米子や萩の伝統的な雛まつりを巡ることができます。
「百段雛まつり2020 出雲・因幡・萩ひな紀行」開催概要
開催期間:2020年1月24日(金)~3月1日(日) 会期中無休
開催時間:10時~17時(最終入館16時30分)
会場:ホテル雅叙園東京 東京都指定有形文化財「百段階段」
入場料:
当日 1600円
公式オンラインチケット・前売 1400円
各プレイガイド前売 1500円
大学生・高校生 1000円
中学生・小学生 600円
※要学生証呈示、未就学児無料
ホテル雅叙園東京公式サイト:
https://www.hotelgajoen-tokyo.com/
※3月15日(日)まで予定されていた開催が3月1日(日)までに変更されました(2月28日発表)。
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