あの人気ステルスゲーム『メタルギア』シリーズは、アメリカの諜報機関がロシア大衆の反体制意識を煽るためのツールだった――そんな驚きの情報がロシアから飛び込んできた。
これは先週のロシア下院議会でアンドレイ・カルタポロフ国防副大臣が発言したもの。彼によると「『メタルギア』や『RuNet Echo』は、ロシアの若者に政治に対する不満を形成させ、積極的な抗議活動を促すためにアメリカの諜報機関が実施しているプログラム」なのだそうだ。
『メタルギア』シリーズは全世界で累計5000万本以上を売り上げる人気ステルスゲーム。確かに、『メタルギア』シリーズではソ連またはロシア出身の人物が敵として描かれることもあったが、それほど単純な善悪の物語でもなかったように記憶しているのだが……。『RuNet Echo』はオランダに本拠を置く非営利団体グローバル・ボイスが運営する独立系メディア。ロシア政治に批判的な記事も遠慮なく掲載するため、ロシア当局にとっては目の上のたんこぶなのだろう。
彼はまた、「アメリカはロシアの芸術家、敵対的な政治的人物、独立系メディアの手を借りて、ロシアの文明並びに宗教的アイデンティティを破壊しようとしている。ロシアはNATO諸国に囲まれているが、彼らの目的はロシアを無知で後進的な国民と政府を持つ、国際法を守らない権威主義的な国として描写し、信用を貶めることだ」とも述べたという。
それにしても、単なるエンタメだと思っていた『メタルギア』シリーズが、一国の政治体制や文明をも揺るがすほどの作品になっていたとは驚きである。それなりにマジゲーマーとしてやってきたつもりの筆者だったが、まだまだ勉強が足りなかったようだ。
画像とソース引用:『Twitter』及び『themoscowtimes.com』より
https://www.themoscowtimes.com/2019/06/21/metal-gear-video-game-american-intelligence-project-russian-official-says-a66107[リンク]
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