6月24日放送の『チコちゃんに叱られる!』(NHK総合)で紹介された学説に、「古い」というツッコミが集まっている。
問題となっているのは、「鼻の下の溝ってなに?」という質問。この問題に対するチコちゃんの答えは「もと鼻」。番組では「加トちゃんペッ!」で、“鼻の下の第一人者”だとするお笑いタレントの加藤茶(79)のところにまで質問に行き、加藤は見事正解を導き出すことに成功。チコちゃんからは「つまんねーヤツだなー」と言われてしまっていた。
また、解説には文京学院大学の樋口桂教授が登場。鼻の下の溝の正式名称人中または上唇溝というとのこと。実は人中以外の左右は唇に該当するエリアなものの、真ん中の人中だけは元々鼻。そのため、上唇は鼻の一部が下に伸びているせいで「唇・鼻・唇」という構成になっているそう。
樋口教授によると、お母さんのお腹の中で赤ちゃんの顔が出来始まるのが妊娠4週目頃。この時点で顔は、頭、右の上唇、右の下唇、左の上唇、左の下唇という5つのパーツに分かれている状態という。妊娠5週目ごろに頭の先に鼻の穴、顔の脇に目が出現するとのことだった。
番組によると、人類を含む脊椎動物は魚類→両生類→爬虫類→哺乳類という進化の過程を得ていて、赤ちゃんの顔の形成はこの過程とほぼ同じとのことだった。
しかし、この学説にネット上からは、「『爬虫類と哺乳類は繋がらない』と学説で否定され2012年、教科書から消えている」「この学説、10年前のものでは?」「なんでこんな古すぎる旧説紹介してるわけ?」「チコちゃんの情報は昔から間違いだらけで嘘拡散機みたいなとこがあるんだよな」という声が集まっている。
「平成24年度までは中学校などの教科書にも『哺乳類は爬虫類から進化』と記載されていますが、現在主流の考えは、哺乳類と爬虫類は別物であるというもの。両生類から羊膜類が進化し、その際に双弓類(爬虫類、鳥類)と単弓類(哺乳類)に分かれて進化していったと考えられています。今回の『チコちゃん』の誤情報は疑問に対する回答のメイン部分ではなかったとはいえ、誤りは誤り。また視聴者の信頼を失くしてしまったようです」(芸能ライター)
教授が誤ったか、番組が情報を端折ったのかは定かではないが、いずれにせよ、紹介されたのは本当に正しい情報というわけではなかったようだ。