posted by Yuki(樋口雪梅)
教えてくれた人
サンソース株式会社 代表取締役 樋口雪梅(Yuki)さん
中国出身。
20年以上日本での仕事に携わっていて、現在は中国インバウンド向けの美容商材、美容医療に特化したマーケティング支援などを行う。
自らが実体験し、本当に良かった医師やクリニックしかおすすめしないという強いこだわりで、日本の質の高い美容医療を中国に広める活動をしている。皮膚科・外科問わず、さまざまな美容治療を経験してきた中で日本人が気づきにくい独自の視点から美容医療業界についてさまざまな知見をもつ。
なぜ、韓国やアメリカではなく、日本の美容医療を中国の方に広めている?
「中国から見て、スペインとかアメリカは機械系とかそういうのがすごく強いイメージがある一方で、日本は技術的な面が強いというイメージがあります。特に再生医療などは、中国人富裕層から人気の治療で、安全面が重要視されますが、日本の美容クリニックなら安心して紹介できます。」
ー安全性というのは、技術的に?それとも設備的に?
「どちらもですね。日本は医師の技術も水準的に高いというイメージを中国人からは持たれています。結局、機械を使ったとしても先生の技術が必要じゃないですか。そういう部分で安心、安全っていうイメージがあります。
ぶっちゃけて言いますと、日本よりも中国の方が機械に関してはどんどん進化してるんです。新しさだけで比較したら多分中国の方がいいんですけれども、施術の丁寧さとかドクターの技術で比較をすれば日本の方がいいと思ってます。」
中国の国内の美容医療事情とは?
「中国人は昔からすごく皆さん興味を持っていて、私が高校を卒業した時に友達がみんな二重整形して全然違う人になったっていう、それぐらい美容整形は普通のことなんです。目とか鼻とか、普通に皆さんやってる。
でも、日本みたいに美容医療に関して法整備がしっかりできてなくて、エステとかで資格なしで医療行為をやっているところも多く、トラブルがたくさん起きているんです。ちゃんとした病院ももちろんたくさんあるんですけれども・・・。」
ー確かに、中国は有名な方でも整形してるとわかる見た目の方が多いイメージがあります
「国民性だと思うんですけど、日本人って整形したら隠したいっていう、そういう文化っていうか、国民性があるんですけど、中国はそんなに整形って隠そうとしないんですよ。」
ー整形の内容もちょっと違うんですか?
「チャイボーグって分かりますか?
(※チャイボーグ・・・「チャイナ」と「サイボーグ」を掛け合わせた言葉で、人間離れした人形のような顔立ちの中国の美容トレンドのこと)
一時期、目がくっきりしていて鼻は高くという、中国でそういう整形のデザインが流行っていて、その時はみんな韓国にいって整形していたんです。
中国人の整形を、韓国のお医者さんがたくさんそういう風にやったんですけれども、この3年ぐらいでそれが変わってきて、今はナチュラルな仕上がりを求める人が増えてきて、整形をやっててもバレない自然なやり方でできるところを探してるっていう人が多いんです。
ですので、ガッツリ整形顔にしたいっていう方は韓国を選んで、肌を再生させてにきれいな状態のまま保ちたいという方は日本を選びます。」
中国人に人気の日本の美容医療とは?
「中国国内では再生医療が禁止※されているんですよ。」
(※中国国内では、再生医療として可能な医療行為が日本と比較して限定的です)
ー再生医療は日本に来ないととできない?
「そうですね。中国の病院では、治療目的ならできるんですけど、美容目的ではできないっていう風に聞いてます。弊社に依頼が来るのは、再生医療のお客様で、中国にないものを求めて来られる方が結構多いです。
私も日本でいろんな施術を自分で体験して、中国のSNSプラットフォームとかに発信しているんですけれども、やはり口コミ、知り合いの紹介の影響力がすごく大きいと実感します。」
一口コミ、大事ですよね
「大事です! それと、すごいのが、みんな、中国の芸能人がこの先生に整形してもらったらしいっていう噂が回ってくるんです。」
ーそんな情報が出回ってるんですか!?
「そうなんです。」
ーめっちゃ面白い! 私も知りたいです笑
「そういう裏情報があったら、私たちも中国人にすすめやすいですので、教えてください笑。
インバウンド系に強い先生や、日本国内でめっちゃ有名だけどあんまりインバウンドには知られていない先生はたくさんいるんですけれども、私たちはどちらかというと後者、つまり、日本人の方が受けて本当に良かったという病院を中国に紹介したいです。
美容整形ってどうしてもリスクがあるものじゃないですか。そういうリスクがある中でちゃんとした先生を紹介しないで、後々のトラブルになる、というのはすごく怖いんですよ。
口コミで広まってる私たちの仕事なので、そういうトラブルがあったら終わり。だからこそしっかりといいものを中国の方に広めていきたいと思っています。」