「心身の疲れ」をそのままにしておくとどうなるのか?
では心身の疲れをそのままにしておくとどうなるのでしょうか。
心身の疲れは「ストレス」と言い換えることができます。ストレスにさらされると、交感神経にスイッチが入りっぱなしとなって、自律神経のバランスが乱れてしまいます。すると「肩こり」や「頭痛」、「疲労感」、「だるさ」、そして「不眠」などといったカラダの不調をもたらすことになります。
そのため、心身の疲れは、なるべく早いうちにリセットさせておくようにしましょう!
ストレッチで疲れた心身をリセットさせるために心がけておきたい「5つのポイント」
疲れた心身をリセットさせるには「ストレッチ」が効果的と言えますが、これからお伝えする5つのポイントを踏まえた上でストレッチを行うことで、より効果の高いものにすることができます!
ポイント1:「静的ストレッチ」を行うこと
ストレッチには静止した状態で筋肉を伸ばす「静的ストレッチ」と、動きを伴う「動的ストレッチ」の2つの種類がありますが、疲れた心身をリセットするには「静的ストレッチ」を行うようにします。
静的ストレッチを行うことで、副交感神経が優位に働くようになり、リラックス効果をもたらすことができるからです。
静的ストレッチは、心地良い伸び感が得られる強度で30秒前後伸ばし続けることで、筋肉の緊張を緩めることができる上、リラックス効果が期待できるようになります。
ポイント2:お風呂でカラダを温めた後に行うこと
静的ストレッチは、お風呂でカラダを温めた後で行うとより効果的です。カラダが温まった状態でストレッチを行うと、筋肉を伸ばしやすくなる上、すでに副交感神経にスイッチが入っているので、リラックス効果が高い状態で静的ストレッチを行うことができると言えるからです。
ここでのポイントは、お湯の温度と入浴時間です。カラダを芯から温めて、なおかつ副交感神経を優位にするには、38~40℃程度のぬるめのお湯に最低でも10分は浸かるようにしましょう。
ポイント3:なるべく薄暗く、静かなお部屋でストレッチを行うこと
静的ストレッチを行う環境も重要と言えます。いくら副交感神経にスイッチが入った状態で静的ストレッチを行おうとしても、明るすぎて音がうるさいお部屋だと十分な効果は得られにくいと言えます。明るい光は交感神経を優位に働かせると言われているからです。
なるべく薄暗く、静かなお部屋を選んで静的ストレッチを行うことで、副交感神経が優位な状態を維持することができます。
ポイント4:「仰向けに寝た状態でのストレッチ」を中心に行うこと
ストレッチを行う体勢も大切です。
立位や座位で行うストレッチよりも、仰向けに寝た状態で行うストレッチを中心に行うようにします。そうするだけでもリラックス効果がアップし、疲れた心身をリセットさせることができるようになります。
ポイント5:ゆっくりと、大きな呼吸を心がけて行うこと
そして5つめのポイントとして忘れてはならないのが「呼吸」です!静的ストレッチを行う際は、ゆっくりと、大きな呼吸を心がけるようにします。
具体的には、鼻からゆっくりと大きくお腹が膨らむまで息を吸い込み、口から細く長くお腹がへこむまで息を吐くようにします。この呼吸法は、いわゆる「腹式呼吸」と呼ばれるもので、副交感神経を優位にする働きがあると言われています。
「疲れた心身をリセットするストレッチ」の具体例
「心身の疲れをリセットさせるポイントはわかったけれど、具体的にどのようなストレッチを行えばよいかわからない…」という方のために、最低限行っておきたいストレッチを挙げておきましょう。
以下のストレッチを、先に挙げた「5つのポイント」を踏まえた上で行うようにしましょう。
- 仰向けに寝た状態で脚で「4の字」を作り、下になっている脚の膝を立てます。
- 立てた膝の裏側に両手を回し、脚を胸に引き付けることでお尻の筋肉である「大殿筋」がストレッチされます。
左右それぞれ行います。
- 両膝を立てた仰向けの体勢から、片脚を上に上げてそのふくらはぎに両手を回して、腿をお腹に引き付け膝を伸ばしていくことで、太もも裏側の筋肉である「ハムストリングス」がストレッチされます(写真上)。
- そこから更に足首を手前に曲げるようにすることで、ふくらはぎの筋肉である「腓腹筋」もストレッチされるようになります。
強く伸ばし過ぎないように、くれぐれも注意しましょう。左右それぞれ行いましょう。
- やはり両膝を立てて仰向けに寝た体勢から、片脚を上げてもう一方の脚は床に向かって伸ばします。
- 上げた脚とは反対側の手で、その脚を倒していきます。このとき骨盤から倒すようにします(写真赤矢印参照)。もう一方の腕は肩のライン上に伸ばし、余裕があれば目線をその腕に向けるようにしましょう。腰まわりの筋肉を伸ばすことができます。
やはり左右それぞれ行います。
最後に床に「大の字」を描き、軽く目を閉じて深呼吸を行いましょう。
鼻から大きくお腹が膨らむまでゆっくりと息を吸い込み、口から細く長くお腹がへこむまで息を吐くという深呼吸を、3~5回程度行います。
ストレッチでグッスリ眠って翌朝スッキリ!
今回は「ストレッチで疲れた心身をリセットさせるためのポイント」と、最低限行っておきたいストレッチを合わせてお伝えしました。
「心身が疲れているな…」と感じたら、ストレッチを行ってからベッドに入るようにしてみましょう。するとぐっすり眠ることができて、翌朝スッキリと目覚めることができるハズです!
是非お試しください!