日付は秋だというのに、まだまだ暑い日々が続いています。こう暑いとキッチンに立って料理を作る気力も奪われますよね。
暑い日におすすめなのが、冷蔵庫で冷やしておいて、食べたいときにいつでも食べられる冷製スープです。
私が今年の夏、ドハマりした冷たくて美味しいスープ「アクロシュカ」のレシピを紹介します!
飲む野菜ジュース!? ヘルシーで美味しいスープ「アクロシュカ」
▲Photo by Rie Kanno
アクロシュカ(もしくはオクロシュカ)は、細かく切った野菜や卵、肉が入ったサッパリしたスープ。ロシアや旧ソ連の国々で食べられている夏の料理です。
私が暮らすキルギスでも夏の定番スープとなっており、あちこちのレストランやカフェで注文できます。
旧ソ連圏のキルギスやウズベキスタン、カザフスタンなど「スタン系」主要都市の夏は気温が35度から40度近くなることも。そんな猛暑の中で食べる冷製スープは最高に美味しいのです。
アクロシュカはケフィア(ヨーグルトに近い)で作るバージョンとクワス(パンを発酵させて作る甘い飲み物)で作るバージョンの2種類があるのですが、レストランで提供されているのはだいたいケフィアバージョン。
ロシアに住む友人はクワスバージョンのアクロシュカを「飲む野菜ジュースのよう」と称していました。
クワスは日本では手に入らないので、飲むヨーグルトに近いケフィアバージョンのアクロシュカのレシピを紹介します!
マヤさんのアクロシュカ・レシピ
▲Photo by Rie Kanno
私にアクロシュカの作り方を教えてくれたのは、キルギスの首都ビシュケクで日本語塾「ボンサイ」を経営するマヤさん。4人の子どもを持つママでもあります。
マヤさんが教えてくれたレシピはこちら。
材料
きゅうり 2本
大きめのジャガイモ 2個
ラディッシュ 2個
葉ネギ 2本
卵 2個
ディル 適量
チーズ 適量
ソーセージ 適量
飲むヨーグルト(無糖) 500ml
炭酸水(無糖) 500ml
塩 適量
胡椒 お好みで
作り方
▲Photo by Rie Kanno
① 卵は固茹でにし、ジャガイモは皮をむいてまるごと茹でます。
② きゅうり、葉ネギ、ジャガイモ、チーズ、ソーセージを細かく刻みます。それぞれ同じ大きさになるように刻むと食べやすいです。
ディルは細かく刻みます。
▲Photo by Rie Kanno
③ 茹で卵は白身と黄身に分け、白身は刻み、黄身はフォークやスプーンの背でつぶします 。
▲Photo by Rie Kanno
④ ラディッシュはすりおろすか細切りにします。
⑤ ②~④をすべて鍋に入れ、かき混ぜます。
▲Photo by Rie Kanno
⑥ ⑤に飲むヨーグルトと炭酸水を1:1の割合になるように入れてかき混ぜます。
このレシピだと具沢山になりますが、具が少な目がよければ飲むヨーグルトと炭酸水を増量してください。
▲Photo by Rie Kanno
⑦ 塩を入れてかき混ぜたらできあがり。お好みで胡椒を入れてもOK。鍋ごと冷蔵庫に保存すればいつでも食べられます。
▲Photo by Rie Kanno
マヤさんのレシピでは「アディゲチーズ」を使っています。アディゲチーズは白カビのフレッシュで柔らかいチーズ。塩味と柔らかな酸味があるのが特徴です。フェタチーズやカッテージチーズが近いかもしれません。
また、マヤさんは最後にスメタナというクリームを大さじ2杯入れます。スメタナは日本では売っていないのですが、サワークリームが近い味わいです。
ただ、これは必須ではなく「入れなくても大丈夫」。というのも、アクロシュカは日本の味噌汁のようなもの。家庭ごとにレシピがあり、それぞれ作り方が違います。
実際に、キルギス人やロシア人の友達に聞いてみると
「うちではチーズは入れない」
「うちはスメタナを入れない」
など、家庭によって違うようです。
私は肉類が苦手なので、ソーセージを入れずに作っています。
レストラン・カフェで食べるアクロシュカ
私はアクロシュカが大好きなので、レストランやカフェでアクロシュカがあればとりあえず注文しています。
やはり店によって少しずつ違い、具沢山ではなく具が少な目のお店、ハムではなく牛の細切れ肉が入っているお店、塩味が強いお店などそれぞれです。
▲Photo by Rie Kanno
キルギスのカフェチェーン店「アドリアノコーヒー」では、アクロシュカは夏の限定メニュー。夏になるとこんなポップが各テーブルに登場しました。
▲Photo by Rie Kanno
カザフスタンにも展開している「ソーシャルコーヒー」のアクロシュカには、カットレモンとマスタードが添えられています。
正直マスタードはどうかなと思ったのですが、レモンを絞って酸味を足したアクロシュカはとても美味しく、これは「アリ!」でした。
日本ではまず見ないスープですが、暑い日に最高のメニューなので、ぜひ作ってみて!
ワンポイントアドバイスとしては、塩は多めが美味しいです。精製塩ではなく海水から作った塩ならミネラルもたっぷりなので、熱中症予防にもなるのではないでしょうか。