寒さが一段と厳しくなってきたヨーロッパ。これからはコスメも冬仕様になるからか、ここドイツでも多くの女性がドラッグストアに足を運んでいるようです。
ドイツのドラッグストアにはプチプラコスメから有名メーカーまでが揃い、その種類もかなりのものなんですよ。
そこで今回は乾燥しがちなこの時期に、ヨーロッパ女性たちはどんなコスメを選んでいるのか調査してみました! 日本人女性とはまた違ったこだわりがあるようですよ。
重視するのはとにかく「天然成分」であること
日本ではどれだけ効果があるかや、つけ心地などを重視してコスメを選びがちですが、ドイツ人女性はとにかく肌に優しい成分にこだわっている人が多いです。
天然成分やビオ製品であることはマストのようで、効果があっても肌にマイナスの成分があるものは排除している様子。
最近は寒くなってきたこともあり、保湿効果抜群の「シアバター」が人気です。シアバターは「保湿の王様」とも呼ばれ、その高い保湿効果に多くの女性が期待を寄せています。
またシアバターに含まれているオレイン酸は抗酸化作用が期待できることに加え、セラミドを補い、水分量を保つ役割を果たします。乾燥しがちな肌の人や肌の老化が気になる人におすすめの成分ですね。ちなみに赤ちゃんの肌がぷるぷるなのはオレイン酸が豊富だからなんだそう。オレイン酸は20歳後半からどんどん減少していきます。
シアバターは皮脂と同じような性質を持つので、肌への馴染みがいいこともポイントです。しかも一度肌についたら蒸発しにくいので、保湿効果が持続してくれるなんとも嬉しい成分です。
冬の人気は「チョコレートコスメ」! 美肌やダイエットにも◎
冬になってからよく見かけるのがチョコレート系のコスメです。チョコレートパックやチョコレート入浴剤など、甘そうなパッケージに多くの女性の目がハートになっています。チョコレートコスメを見ることができるのは主に冬なので、この時期を逃すまいと手に取る人が多いんですよ!
でも、珍しさや楽しさだけでチョコレートコスメが人気なのではありません。実はチョコレートに含まれるカカオは、シミやシワの改善など美肌効果に期待が持てます。チョコレートパックが人気なのもこういった理由からでしょう。
それに、ダイエットには嬉しい脂肪分解効果や、風邪をひきやすいこの時期だからこそ必要な免疫力アップ効果もあると言われています。
チョコレート入浴剤に入ると意外にもさっぱりするのは、脂肪が燃焼しているかもしれませんね。それになによりチョコレートの甘い香りに包まれるとハッピーな気持ちになれるので、自分を癒したいときにもおすすめです。
天然の香り成分でテンションアップ! 心も健やかに
ドイツ人女性が成分と同じくらい大切にしているのが香りです。というのも、ドイツは天気が悪い日も多く、雨や雪が数日続いて太陽がしばらく見られないということも多いので、コスメはできるだけ香りのいいものを使って気分を上げようとしているんだそうです。
ドイツはかわいらしい街のイメージもありますが、天気の面ではがっかりすることも多いんです。この考え方には納得がいきます。しかしいい香りのものを選ぶからといって、香料でごまかしているものはあまり選びません。香りも天然成分にこだわります。
最近人気なのはバニラやローズの香りで、ボディークリームはもちろんのこと、化粧水に含まれているものも多いですよ。顔につけた瞬間にいい香りがして、夜のケア後にぐっすり眠れます。
食べられる食材は、肌に直接つけることで効果大! 「スキンフード」は一つのトレンド
最近では“食べられる化粧品”もブームの一つ。アサイーやクコの実など、スーパーフードと言われるような食品をベースとしたコスメがよく店頭に並んでいます。
これらは「スキンフード」と呼ばれ、30代の女性を中心に人気を集めています。体にいい食材は、食べるよりも、クリームや化粧水として肌に直接つけることでより効果が出やすいのだそう。
中でも人気はさっぱりした香りが心地よいクランベリーのスキンフードです。クランベリーにはビタミンCとBが豊富で抗酸化作用があるのでエイジングケアに効果的です。私もクランベリーのスキンフードを使ったことがありますが、肌が元気になったからか、目の下のクマが気にならなくなりました。それに何といっても香りが最高によく、スキンケアが究極の癒しタイムになりました。
逆に動物由来の成分が使われているものは「肌が荒れるから」という理由で避けられています。ドイツには動物由来の原料不使用を表す「ヴィーガン製品認定マーク」というものがあり、アンテナの高い女性はこのマークが付いている商品を選んでいるようです。
ほぼ全員持っている? 何でも使える「ニベア」はマスト
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最後にドイツ女性のコスメについて調べてみて、一番驚いたのがみんな揃いも揃ってニベア製品を持っているということです。ニベアはドイツのメーカーなので信頼も厚いようで、家用と持ち出し用に分けて持ち、手放しません。
ドイツにはハンドクリームやリップクリーム、日焼け止めやエイジングケア商品まで、数百種類とニベア製品が揃っています。大きなドラッグストアだとニベアのコーナーが常設されており、小さなドラッグストアだとニベア製品が全体の7割ということもあるんですよ。
そんな信頼されまくりのニベア製品ですが、やはり人気はあの青缶です。出かけるときは常に持ち歩き、手先や腕、肌など乾燥が気になったらすぐ取り出して塗っています。乾燥がひどくなったらニベアは欠かせない様子です。どこにでも使えるのも嬉しいですね。
ドイツは日本以上に寒く、しかも水は硬水なのでシャワーを浴びるたびに肌も乾燥しやすいんです。だからこそ上手にコスメを選んで乾燥しないように心がけているんですね。
ドイツ人がコスメを選ぶときは肌に優しい成分であるかどうかを重視するので、商品を作る側もできるだけ体にも環境にも害のないものを開発するようにしているようです。効果ばかりに目がいきがちですが、成分表もきちんとチェックするところは見習いたいものです。
参考:L’OCCITANE、Regina、ソルアネーロ、SandySPA、BIO:VEGANE