starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

Googleが発表した最新360°カメラ「Yi Halo」は、完成度の高いポジショニング360°カメラ


海外メディアRoadtoVRは、2017年4月24日の記事において、Googleが開発した最新360°カメラ「Yi Halo」について報じた。


20170425_halo_1


Yi Haloの特徴


同メディアによると、2017年4月24日、Googleは中国カメラメーカーYiと提携して開発した最新360°カメラ「Yi Halo」を発表した。同カメラは、本メディアでも紹介したことがある同じくYi社と共同開発した360°カメラ「Odyssey」の後継機種である。


同カメラは、プロ仕様の360°カメラとして、必要にして十分な仕様となっている。以下に仕様をまとめていく。


8K画像に対応



同カメラは、現在のプロ仕様360°カメラでは必須仕様となりつつある8K画質に対応している。


具体的には、VRヘッドセットで見た場合に両方の目で8Kを体験できる8K x 8Kを実現。また、動画撮影時はフレームレートは30FPS(1秒間に30枚の画像)であり、6K x 6K画質に設定すれば60FPSが可能となる。ちなみに60FPSとは、VRヘッドセットで動画を見た場合、違和感を感じない最低のフレームレートと言われている。アクション志向のVRゲームでは、90FPSのものもある。


同カメラには、17基のカメラが実装されているのだが、撮影時にその全てが同期する「クロック・シンクロナイズ」を実現。同機能は、単に全カメラが同時に動くというものではなく、それぞれのカメラ位置に合わせて撮影動作を微妙に変えることによって同期を確保している。


野外での撮影を意識した設計


同カメラは、野外でも撮影を考慮して3.5Kgという重量になっている。この重量は、同一カテゴリーのカメラとしては軽量だ。


アクセサリーに関しても野外撮影を考慮して、アクセサリー一式をコンパクトに収納するアクセサリーキットがカメラセットに含まれている(下の画像参照)。


20170425_halo_2


アクセサリーキットのなかには、スペアのカメラが2台ある。スペアカメラの交換は非常に簡単で、同じくアクセサリーキットにあるドライバー1本を使えば可能だ。このスペアカメラの存在は、予期せぬトラブルが発生しやすい野外撮影には頼もしい。


アップサイドカメラの実装


前機種の「Odyssey」では、カメラ上方の画像は撮影後にカメラ画像の合成によって生成した。つまり、直接カメラのレンズが撮影していたわけではないのだ。


最新のHaloでは、カメラ上方に「アップサイドカメラ」が実装され、カメラ上方の画像の確認がすばやくできるようになった(下の画像参照)。


20170425_halo_3


オート合成


同カメラの最大と特徴と言えるのが、「オート合成」だ。同機能は、17基あるカメラの画像を自動的に合成して360°画像/動画を出力するものだ。


360°画像/動画のオート合成は、本来はソフトウェアに多大な負荷がかかる「重い」処理である。同カメラは、この合成処理をGoogleが提供するクラウド上で独自アルゴリズムを用いて実行する。こうした仕組みなので、高品質なオート合成を実現している(下の画像参照)。


20170425_halo_4


ミドルクラスの価格設定


以上のようなYi Haloの価格は$17,000(約¥1,900,000)。Googleが言うのは、この価格はプロ仕様の360°カメラとしてはミドルクラス、とのこと。


ちなみに、同じくプロ仕様の360°カメラとして代表的なNokiaのOZOは€37,500(約¥4,500,000)なので、確かにYi Haloはミドルクラスと言える。


ポジショニング360°カメラとボリュメティック360°カメラという対立軸


これまで見てきたように、同カメラは高機能を妥当な価格で提供する完成度の高いプロ仕様360°カメラと言える。


しかし、ハイスペック360°カメラの開発競争に、最近になって新たなトレンドが現れている。そのトレンドとは、ボリュメティック360°カメラの登場だ。


ボリュティック360°カメラとは


ボリュメティック360°カメラとは、360°の画像/動画が撮影できることに加えて、VRヘッドセットを装着したユーザーの頭の位置に合わせても画像が変化することを可能としたものだ。


既存の360°カメラでは、カメラ位置からの全天球的な画像を体験できるが、カメラ位置から離れた位置からの画像体験はできない。既存の360°カメラは、ボリュメティックカメラと区別する場合には、ポジショニングカメラと呼ばれる。


現時点では数少ないボリュメティックカメラの代表は、本メディアでも紹介したLytroが開発するライトフィールドカメラだ。


ボリュメティックカメラはLytroの「専売特許」のように思われていたのだが、Facebookが先日開催された同社の年次総会「F8」でボリュメティックカメラ「X24」を発表したのだ(下の画像参照)。


20170425_halo_5


今後の360°カメラ市場動向


純粋に仕様のみを比較するならば、ボリュメティックカメラはポジショニングカメラより優れている。


しかし、仕様が優れているからと言って、ボリュメティックカメラが直ちにハイスペック360°カメラ市場を席巻するとは思われない。


現在の360°動画はまだ黎明期にあり、そもそも360°動画でどのような表現が可能か模索している状態で、文化として定着したと言える段階ではない。ましてやボリュメティックカメラは、そもそも使用したことのあるユーザーが少ないのが実情である。


とは言え、今後の360°カメラ市場では「ポジショニング360カメラ vs ボリュメティック360カメラ」という対立軸が生まれるかも知れない。


Googleが開発した最新360°カメラ「Yi Halo」について報じたRaodtoVRの記事

http://www.roadtovr.com/google-jump-yi-halo-360-camera/


Copyright ©2017 VR Inside All Rights Reserved.

    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2025
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.