海外メディアUploadVRは、2016年12月5日の記事において、Moto ZがDaydreamとTangoの両方を実装する可能性を報じた。
同メディアによると、すでにDaydream Readyであることが決定しているMotorola製スマホ「Moto Z」が、Googleが開発した空間認識テクノロジーであるTangoも実装する可能性があることがわかった。
Motorola社のmobile部門プレジデントAymar de Lencquesaingは、海外メディアEngadgetからのインタビューのなかで、ARテクノロジーをスマホに実装することに関して「それはぜひとも取り組みたいこと」と述べ、「われわれはARテクノロジーをスマホに実装することに関して、市場動向をチェックしているし、この市場をリードしたいとも考えている」とも発言した。
同氏の発言から推測すると、同社はすでMoto Zに最も実用的なARテクノロジーであるTangoを実装する準備を進めていると考えられ、その実装方法としては同社が展開している「Moto Mods」シリーズのひとつとして開発される可能性が高い。
「Moto Mods」シリーズとは、同社が展開しているスマホ拡張機能デバイスで、カメラレンズを拡張する「HASSELBLAD TRUE ZOOM」、プロジェクター機能を拡張する「INSTA-SHARE PROJECTOR」等がある(下のコンセプト動画を参照)
同一のスマホにDaydreamとTangoの両方を実装する意義とは、ひとつにはVRアプリとARアプリの両方を楽しめることが挙げられる。
だがしかし、Daydream &Tangoスマホの真の意義とは、(トラッキングセンサーがVRヘッドセットに内蔵された)「Inside-out」型のルームスケール・トラッキングを実装したモバイル型VRヘッドセットの実現を目指すことだ。
GoogleはTangoを使ってルームスケールのトラッキングに技術的に成功しているものも、トラッキングと同時にVRヘッドセットでの画面描画を行うと、スマホが発熱する問題が生じるのでまだ実用化できない、と発言したことはすでに報道されている。
さらに言えば、実のところDaydream開発チームとTango開発チームは密に連絡を取り合っていることもすでに報道されており、将来的にはVRとARを統合したプラットフォームをGoogleが開発したとしても不思議ではない。
「Moto Z」のTango機能はあくまで拡張機能という位置づけだろうが、DaydreamとTangoのコラボレーションは今後たびたび耳にするトピックになる予感が感じられよう。
Motorola社のmobile部門プレジデントAymar de Lencquesaingのインタビュー記事
https://www.engadget.com/2016/11/30/moto-z-project-tango-mod/
Daydream開発チームとTango開発チームは密に連絡を取り合っていることを報じたUploadVRの記事
http://uploadvr.com/google-vr-clay-bavor-tango/
参照元URL:http://uploadvr.com/moto-z-might-first-phone-support-daydream-tango/
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