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調査会社Digi-Capital、2021年までのモバイルAR市場の収益予測を発表。はじめはARKit優勢だが、後にARCoreが逆転


調査会社Digi-Capitalは、2021年までのモバイルAR市場の収益予測を発表した。



先行するARKit、逆転するARCore


AppleがリリースしたモバイルARプラットフォームであるARKit、そして、このプラットフォームに対抗するようにしてGoogleがARCoreを発表したことによって、モバイルAR市場が誕生し、モバイルAR文化が花開くことは確実視されている。


それでは、次なる問題として、果たしてモバイルAR市場は今後どのように成長していくのか、という疑問が浮かぶ。さらには、アプリ開発者にとってもユーザにとっても関心があるのはいったいどちらのプラットフォームがより栄えるのか、という問題だろう。


そんな問題に対するひとつの回答として、調査会社Digi-Capitalは2021年までのモバイルAR市場動向をプラットフォームごとに多角的に考察したレポートを発表した。以下では、そのレポートの要点をグラフを参照しながら紹介する。


対応端末数



まず各プラットフォーム毎の対応端末数の推移を見る前に、Andoroidが抱える特殊事情に言及しなければならない。


現在、Android端末は世界中に普及しているのだが、中国政府がGoogleを締め出している影響で、中国国内のAndroid端末はGoogle Playが使えないという特殊事情がある。この事情は収益予測に大きな影響を与える。ゆえに、場合によってはAndorid端末でも、中国のそれと中国以外のそれを分けて考察する必要がある。


以上のような特殊事情を考慮したうえで2021年までのプラットフォーム毎の対応端末数を予測すると、はじめはARKitのほうが優勢で、2018年時点ではARKit対応端末数は中国以外のARCoreでは3.2倍中国のARCoreの5.5倍となる。


ARKitがARCoreより優勢な理由は、ARKitを実装したiOS11のほうがARCoreを実装したAndroid最新OS「7.0 Nougat」より早く普及すると予想されるからである。


しかし、2020年をさかいにしてARCoreがARKitを逆転する。逆転すると予想する理由は、2020年頃にはARCoreに対応したAndroid OSが充分普及すると考えられるからだ。


そして、2021年には中国以外のARCoreに対応した端末数はARKitのそれの1.5倍となり、中国のARCore対応端末数の1.9倍になる。


いずれにしろ、2021年にはARCoreがモバイルARプラットフォームの多数派になると予想されるのだ。


ユーザ一人当たりからの収益



2021年までのARPU(Average Revenue Per User:ユーザ一人当たりの収益)からARKitとARCoreを比較すると、一貫してARKitのARPUのほうがARCoreのそれより多いことが予想される。


2018年のARKitのARPUはARCoreのそれの1.9倍となり、2021年時点でもARKitはARCoreの1.7倍のARPUを維持する。


こうした予想の背景には、モバイルARアプリに関してもiOSアプリのほうがAndroidアプリよりARPUが高いという傾向が当てはまる、という見解があるように思われる。


広告収入



広告収入に関しては、対応端末数予測と同様の傾向が予想される。つまり、はじめはARKitのほうが優勢だが、2020年をさかいにARCoreが逆転する。


具体的には2018年にはARKitの広告収入はARCoreの2.2倍だが、2021年にはARCoreのそれがARKitの1.7倍になると予想される。


こうした予想の根拠は、スマホの広告収入は広告が掲載可能なスマホ端末数に比例するという常識的な見解に基づいていると思われる。それゆえ、広告収入は対応端末数の推移と同じ傾向を示すのだ。


eコマーズ



eコマーズ収益も広告収入の推移と同様の傾向となると予想される。つまり、はじめはARKit優勢、2020年をさかいにARCore逆転という構図だ。


具体的には2018年にはARKitのeコマーズ収益はARCoreの2.3倍だが、2021年にはARCoreのそれがARKitの1.6倍になると予想される。


総合評価



以上のように複数の観点からARKitとARCoreを比較すると、結局のところ、はじめはARKitの収益のほうが多いが2020年をさかいにARCoreが逆転する、という妥当な予想に落ち着く。やはり最終的には数がモノを言うのだ。


2018年のARKitからの収益はARCoreの2.7倍だが、2020年をさかいに逆転し2021年にはARCoreからの収益がARKitのそれの1.4倍となる。


以上の予測にもとづけば、モバイルARアプリ開発を検討している企業に対して、以下のようなアドバイスを送ることができる。


まずは収益が見込めるARKitアプリの開発から始めるべきである。そして、ARKitアプリで実績を積んでからARCoreアプリ開発に着手し、最終的にクロスプラットフォーム開発する、というのが最も収益をあげられる戦略である。


もっとも、以上のような予測は定期的に見直すことによって、初めて実用的なものとなる。本メディアでは、今後もモバイルAR市場の動向を報じていく。


ソース:Digi-Capital

https://www.digi-capital.com/news/2017/10/how-arkit-will-make-more-money-than-arcore-and-camera-effects-for-now/#.WehNVohUtPa


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