VRテクノロジーへの関心が高まる中、いろいろなアクセラレータプログラムがデベロッパーセンターやインキュベーターによって、VRデベロッパーをサポートするために作られている。
LUMO Labsもそのグループの一つだ。
LUMO Labsは今後VRに大きく貢献するであろう二つのVRプロジェクトをサポートしている。
VRee
VReeはリアルタイム・ワイヤレス・フルボディナチュラルモーション/コントロールのために制作されたプラットフォームで、モーションキャプチャースーツやVR関連機器を活用する、VRee独自のアルゴリズムを使い、ライン・オブ・サイトテクノロジーを必要とせず、フルボディVR体験を提供する。
ソフトウェアを開発したカンパニーはXsens、Rokoko、PrioVRなどの様々なサードパーティーモーションキャプチャースーツメーカーと協力し、フルボディトラッキングに必要なツールをアメリカ全土のロケーションに普及させている。
LUMO Labの設立者、企業家、Andy Lürling氏は次世代VRマルチプレイヤーコンテンツの要として、プラットフォームを「VR 2.0.」と呼んでいる。
VReeはソフトウェアを開発するにあたって問題点となる、VRを体験している時にモーションキャプチャースーツがトラッキングからはずれてしまうという現象も解決している。
2,500ヘルツ、5マイルセカンドのラテンシーで稼働される、VReeは効率的で、幅広い種類のモーションスーツ、グローブ、ヘッドセット、関連機器をサポートしている。
その結果、現在マーケットで出回っているものとは違い、自然な動きの感覚が実現した。
現在VReeは対戦マルチプレイヤー・ディスクスローイングゲームをコンセプト実証デモとして提供しており、サードパーティーデベロッパーが複数のハイエンドVRコンテンツをサポートとして制作中だ。
エスケープルーム、ミッションインポッシブルスタイルのアドベンチャー、消防や救命など必要不可欠な公務仕事のトレーニングシミュレーション、ブランドのためのプロダクトデザインまたはプレゼンテーションなど、たくさんのジャンルのコンテンツが制作されている。
他にもアート、ミュージック、スポーツなどの分野でも、このフルボディトラッキングテクノロジーのポテンシャルは広くあり、例えばソフトウェアを使ってテニスプレイヤーにリアルタイムフィードバックを彼らのグリップの強さやフォームを計測したりして、提供することなどができる。
Lürling氏はeSportsなどメジャーカンパニーとも協力して、いろいろなプランを作っていくと説明している。2017年後半には情報が明らかになるかもしれない。
プレイヤーは他のロケーションのプレイヤーと対戦できたり、フルボディVRコンテンツでマルチプレイヤーのオンラインネットワークが楽しめる。
スポーツの観客はPC、タブレット、スマートフォン、ヘッドセットなどでライブストリームで実際にいるかのようにゲームを見ることができる。
そして、映画ハンガーゲームでスポンサーが主人公カットニスにサポートパッケージを送ってたように、スポーツゲームビューワーがプレイヤーにボーナスを送ったり、またはイベントなど、ビューワーが楽しめるシステムも企画されている。
またVReeはテクノロジーの便利さにも重点をおいている。
複雑なセンサーとハードウェアはモーションキャプチャーシステムのセットアップとセットダウンに30分以上かかってしまうこともある。
そのため、VReeはビズネスパートナーにシステムをより気軽で簡単に使ってもらうため、使いやすさを重視したシステム開発に取り組んでいる。
Pillow’s Willow
Pillow’s Willowは、全てのVRゲームがバイオレンスである必要はないというシンプルかつ大切なイデオロギーのもと制作されたウェーブベースシューターゲームだ。
このPillow’s Willowは暴力的ではない、ドリームスケープアドベンチャーをVRユーザーに提供するために作られたもので、VRシューターとホラーゲームの中間のようなゲームで、すべての年齢のユーザーを対象としている。
プレイヤーはゲームを上から眺める状態でプレイするようになっており、キャラクターがおもちゃのような小ささでドールハウスを見ているような感覚でストーリーが楽しめる。
Nerow、Pillow、まだ未発表のキャラクターを含む三人のメインキャラクターの世界が探検できる。
最初のユニバースはOculusRiftとSamsung Gear VR対応でデモ公開されれいる。
Pillow’s WillowのデモはBright VR AwardsにてベストVRゲームと評され、事前の評判も良いようだ。
フルコンテンツはOculusRiftとHTC Vive対応で今年の後半にリリースされる予定だ。また、対応するプラットフォームは今後追加されていくようだ。
LUMO Labsはこれら二つのプロジェクト以外にもManus VRのグローブやExit Realityなどもサポートしている。
Exit RealityはVRを直接公共の人の手に渡すために、モバイルポップアップトラック(上の画像)などの試みで道端にいる人にテクノロジーのデモを行っている。
10人中8人の参加者がVRに興味を持ったと答えており、評判も高いようだ。
LUMO LabsのサポートしているフルボディVRトラッキングテクノロジーは、まだ完成までに時間がかかりそうだが、使えるようになればVRの投入感が格段に向上する。
今後の動向に注目だ。
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