5月18日、日本時間午前2時よりGoogle I/Oデベロッパーカンファレンスが開催されている。
VRに関する情報も数多く発表された中、注目すべきは今年後半にリリースされるDaydream対応スタンドアロン型ヘッドセットだ。
ワイヤレスのため、スマホやPCなしでも単体で動作する。
GoogleのVR事業で最高責任者を務めるClay Bavor氏によると、現在同社は数多くの企業とパートナーシップを組んで製品開発を進めているとのことで、今回リリースされるヘッドセットはHTCが開発したものだ。
リリース時期についての詳細は発表されていないが、「今年後半になる」とのこと。
スペック情報
ヘッドセットのスペックに関して、現在公表されている情報は以下の通りだ。
今回リリースされるスタンドアロン型ヘッドセットはGoogle Daydreamに対応している。
Daydreamは2016年11月から運用が開始されたGoogleのスマホVR用プラットフォームだ。
そのため、Daydreamアプリをプレイするためには対応するスマートフォンとヘッドセットが必要だったが、今回のスタンドアロン型ヘッドセットによって単体で動作するようになる。
トラッキングに関しては、WorldSenseというGoogleが開発したインサイド・アウトのトラッキングシステムが実装されている。
これは機械学習やコンピュータービジョン、自己位置推定技術であるSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)などを融合した技術であり、精度の高いポジショントラッキングを実現する。
ヘッドセット内部に実装されているので、Viveでのトラッキング時に必要な外部センサーも必要としない。
この技術はQualcommとの共同開発によるもので、それによってユーザーはプレイ中に様々な動作ー歩く、身体を傾ける、かわす、しゃがむーが可能になる。
Bavor氏はプレゼンにおいて以下のようにコメントしている。
パートナーシップによって加速するVR市場
Viveによってヘッドセット市場をリードするHTCとGoogleがコラボすることによって、VRデバイスの進化が加速しそうだ。
HTCは公式ブログにて、以下のようにコメントしている。
また、Qualcomm Technologiesで副社長兼プロダクトマネジメントを務めるKeith Kressin氏も以下のようにコメントしている。
先日、MicrosoftもAcerとの提携によって低価格のAR/VRヘッドセットを発表したが、今後は様々な企業とのコラボレーションによって、ハイスペックで低価格のデバイスが数多く登場するだろう。
中でも、次世代VRデバイスとして注目されているワイヤレスのスタンドアロン型ヘッドセットは注目すべきジャンルだ。
現行のハイエンド機種を導入する際にネックとなるのが、ケーブル類をPCに接続せねばならず、それによって行動範囲が制約されたり、トラッキングに外部デバイスが必要になったり、もしくはヘッドセットと併せてハイスペックPCが必要になったり、等といった要素がある。
スタンドアロン型ヘッドセットの登場により、これらの問題が解決される。
既に多くのスタートアップ企業が開発に乗り出している中で、今回Googleもこのジャンルに参入したことによって、VR市場の拡大は加速するだろう。
参照元:UploadVR
参照元:VRFocus
参照元:HTC公式ブログ
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