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現役のデザイナーが語る!優秀なUI/UXデザイナーに不可欠なスキルとは


本稿は、Designmodeのブログ記事を了解を得て日本語翻訳し掲載した記事になります。本記事は、Webデザイナー・ライターのJake Rocheleau氏によって投稿されました。


 


UI/UXデザイナーの仕事の求人を見つけると、困惑を覚えるかもしれません。これら2つの仕事のスキルセットは密接な関係がある一方で、常に重なる領域があるとは限りません。たしかに優秀なUIデザイナーがみんな、ユーザー心理の理解に長けているとは限りません。同様に、優秀なUXデザイナーが皆、PhotoshopやSketchの使い方をマスターしているとは限らないのです。


しかし、求められるスキルセットには重なる領域が多いため、優秀なUI/UXデザイナーとなるには、試しに両方のスキルに挑戦してみることも必要です。


このガイドでは、優秀なUI/UXデザイナーになるために必要な基本的スキルについて紹介します。両方のデザイナーの役割をこなすことができれば、職業の安定化につながりやすいというメリットがあります。


またプロジェクトにおいて、全体像をはるかに把握しやすくなります。


 


目次



 


ユーザーの代弁者であること


UI/UXデザイナーはユーザーの代弁者であるべきです。しかしユーザー自身ではありません。この違いを理解しておくことは重要です。というのも、製品を使うほとんどのユーザーは、UI/UXデザイナーと同等の専門性を備えていないからです。


ユーザビリティテストが非常に重要であるのは、こうした理由からです。製品の好ましい点・好ましくない点について、直接ユーザーに尋ねてみましょう。ユーザーの意見(フィードバック)を集めるのです。ユーザーの抱える問題の根本原因を見つけて、それを解決するために必要十分な修正のみ加えます。


UXの本質は、美しいインターフェースというよりも、UIの使い心地・振る舞い・ユーザーインタラクションへの応答にあります。細部にまで十分な注意を向け、あなたが優れていると思えるアイデアでも、ゼロから考え直す労を惜しまない姿勢が大切です。


デザイナーのあなたの好むデザインでも、それがほとんどのユーザーに受け入れられない状況では、アイデアを一度捨てて修正を加えることが一般的には賢明です。


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ユーザーの不満に耳を傾け、彼らの本当に言いたいことを理解しようと努めることが大切です。ユーザーテストの大部分はUXの分野になりますが、このことはUIデザイナーとUXデザイナーの両者が心掛けるべきです。


どんなに美しいインターフェースも、適切に機能しなければ、何の価値もありません。


言葉や行動を通して、「ユーザーの代弁者であること」を実践しましょう。これは、UXデザイナーに第一に求められるスキルです。具体的なスキルではないため、習得するのが難しく思えるかもしれません。しかし、心を開き、デザインを再考する労を惜しまなければ、ユーザーの視点をはるかに理解しやすくなると思います。


 


ビジュアルコミュニケーション


デザイナーにとって最も貴重なスキルは、おそらくビジュアルコミュニケーション(視覚コミュニケーション)です。


ほとんどのデザイナーは、頭の中で思いついたアイデアを、プロジェクトマネージャー、エンジニア、他のデザイナーたちに説明するべき場面に直面します。


そのため、スケッチの描写によってアイデアを視覚的に伝えることができるとしたら、それは素晴らしいスキルになります。あるいは、ワイヤーフレーム、モックアップ、インタラクティブデザインのプロトタイプなどを作成して、デジタルな媒体でアイデアを伝えることもできます。


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アイデアを伝えるためのツールや媒体として何を使うかは、それほど重要なことではありません。


もちろん多くのツールを使いこなせればそれに越したことはありませんが、もしPhotoshopについての知識がなくて、ワイヤーフレーム作成用のツールしか使えないとしても、アイデアを伝えるには十分事足ります。


デザインチームと開発チームにアイデアを視覚的に伝えられることは、非常に重要です。もちろん言葉で伝えることも可能ですが、デザインを直接見せる方がはるかに効率的です。


また、ビジネスやマーケティングなど他の分野の人にも、アイデアを伝えられるようになりましょう。デザインの専門家でない人に対して、複雑な機能について伝えるには、より平易な言葉で説明することが求められます。


 


このように、視覚的にまたは言葉によって、UXの計画を全ての人に上手く伝えられるようになることが重要です。そのために必要となるのは、1つには視覚的にアイデアを伝えるスキル(スケッチの描写スキル、ソフトウェアなど)、もう1つはコミュニケーションスキルです。


デザイナー自身がアイデアをよく理解しているからといって、他の人にも自然と理解してもらえるとは限りません。


チームやクライアントに対しては、追加説明が必要かどうかを確認して、質問の機会を与えましょう。彼らが質問をするのを恐れて、ただ受動的に座って話を聞いているような状況にしてはいけません。ソフトスキルも、UXの仕事には不可欠です。


コミュニケーションスキルを磨けば仕事の円滑化につながります!


 


デザインソフトウェア


全てのUXデザイナーがPhotoshop、Sketch、Illustratorなどのデザインソフトウェアを使いこなせるとは限りません。しかし全てのUIデザイナーは、この中のソフトウェアの少なくとも1つは、使えるようにしておくべきです。


両者の仕事の違いは、小さいですがとても顕著です。UIデザイナーは、アイコン、ロゴ、インターフェースのモックアップなど、外観のデザインを担当します。一方UXデザイナーは、これらのデザインされたインターフェースの振る舞い、ユーザーエクスペリエンスのデザインを担当します。


しかし、UXデザイナーの道を進むとしても、PhotoshopまたはSketch(もしくは両方)の使い方を学んでおくのが賢明です。どちらか1つだけでも使うことができれば、アイデアを視覚的に分かりやすく表現するのに役立ちます。雇用主からも、収益性の高いスキルとして高く評価されやすいでしょう。


 


そして、必要があれば、Web上に数多く存在しているオンラインソフトウェアも利用しましょう。


Adobe Creative Suite(アドビ クリエイティブスイート)などのデスクトップソフトウェアは、デザインプロセスに不可欠です。またInvisionやUXPinなどのプラットフォームを使いこなせることは、ポートフォリオの中で紹介するスキルとして重要です。


これらのツールは、プロトタイピングを素早く行い、インタラクティブなデモを作成するためのものです。


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もしくは、Bootstrapなどのフロントエンド言語用のライブラリを使うこともできますが、コードを学ぶ必要もあるため、全てのUXデザイナーが使えるようになるべきツールではありません。


実際のところ、どのツールでプロトタイプを作成するかは、あまり重要ではありません。しかし、数多くのデザインソフトウェアを使えたら、スキルとして履歴書に書くことができるので有利でしょう。


 


最後におすすめしたいのは、アニメーション(動画)制作用のソフトウェアです。最も人気のあるソフトウェアから選ぶとしたら、PrincipleとAdobe After Effects CC(アドビアフターエフェクツCC)です。


これらのソフトウェアは、モックアップの作成や、レイヤーの操作によってアニメーション(動画)を編集するのに役立ちます。


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優秀なUI/UXデザイナーとなるためには、デザインプロセスを各段階ごとに考えることが大切です。デザインプロセスは、まずワイヤーフレームとプロトタイプの作成、次にデジタルグラフィック(UI)のデザイン、最後にインタラクティビティの実装、という順で進めるのが一般的です。


アニメーション(動画)制作用のソフトウェアを使えば、実際にコードを書いてインターフェースのデモを作成しなくても、シミュレーションを行うことができます。


プロジェクトリーダーも、こうしたソフトウェアを使えるスキルのあるデザイナーを高く評価する傾向にあります。実際のデザインプロセスにおいても、役に立つことを実感できるスキルだと思います。


 


共感力・クリティカルシンキング


ターゲットユーザーの分析など


共感力は、抽象的なスキルに思えるかもしれませんが、非常に強力です。もしデザイナーがユーザーに共感できれば、ユーザーがインターフェースを利用する際に直面する問題や、彼らの不満を理解することができます。


優秀なUXデザイナーは、いかなるプロジェクトにおいても、ターゲットユーザーについて考えます。例えば、マッチングサイトのユーザーエクスペリエンスをデザインするのと、RPGのビデオゲームのユーザーエクスペリエンスをデザインするのとでは、ターゲットユーザーは随分異なります。


ターゲットユーザーについて深く考えて、彼らのニーズを理解しましょう。プロジェクトごとに直面する問題を分析して、彼らの思考や行動も理解しましょう。


 


このようなスキルは、デザイナー本人の気づきと理解によって得られるため、人から教わるのは難しいかもしれません。Webサイトを利用しているユーザーを観察するときには、彼らの行動を詳細に分析して、隠された意図を読み取るよう努めるべきです。


ユーザーにとって何か困難なことがあれば、彼らはユーザーテストにおいて必ず不満を意見として述べるはずです。ただしユーザーの不満は、解決すべき問題であって、解決策ではありません。UXデザイナーの役割は、ユーザーの意見を集めて分析し、そこから現実的な解決策を導くことです。


実験的に、デザイナー自身も他のWebサイトを利用してみて、不満に感じた点を書いてみましょう。「なぜ」という視点から問題を分析することを恐れないでください。(デザインやプログラムが)なぜ特定の振る舞いになるのか、どのようにしたら改善できるかを考えましょう。


 


良いデザインの選択


現代のWebテクノロジーの進化をもってすれば、UIデザイナーに不可能なデザインはないくらいです。


ただし重要なことは、そこから良い選択をすることです。「なぜこのデザインを選択するのか?」を自分自身に問いかけてください。もし十分な理由が見つからないとしたら、それは良い選択ではないかもしれません。


批判的思考(クリティカルシンキング)は、クリエイティブなデザイン作業においても役に立つのです。


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常に前進すること


これら全てのスキルが、最初にUI/UXデザイナーの仕事を得るために必須となるわけではありません。しかし優秀なUI/UXデザイナーとなるためには、これら全てのスキルの領域に挑戦し、可能な限り自分自身のスキルを伸ばすことが望ましいと思います。


UIデザイナーの仕事はインターフェースにあたる外観のデザインと関わることが多く、UXデザイナーの仕事はユーザーエクスペリエンスと関わることが多いといえます。


それでも両者の仕事には重なる領域も多く、両方の役割をこなすことができれば、どのようなチームに参加しても希少な人材として活躍できるでしょう。


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