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シーナ・アイエンガー氏・小池百合子都知事らが語る!自分らしいキャリアを考える「Women in Action: Choosing Your Career」が開催



8月25日(月)Tokyo Innovation Baseにて“自分らしいキャリア”を考えるためのイベント「Women in Action: Choosing Your Career」が開催。会では、コロンビア大学ビジネススクール教授のシーナ・アイエンガー氏の基調講演や、アサヒグループホールディングス株式会社会長の小路明善氏、小池百合子都知事を迎えたパネルディスカッションが行われました。
会場には、経営者やキャリアチェンジを考えるミドル層、学生など、様々なバックグラウンドを持つ方が参加。講演内容やパネルディスカッション、高校生との意見交換の様子もお届けします。


シーナ・アイエンガー氏が語る選択の力の重要性


基調講演を行うシーナ・アイエンガー氏

心理学者のアイエンガー氏は、冒頭、参加者たちに「これから新しい未来を作ってください。今日は私たちがどのように人生を描き、語るのかを考えていきたいと思います」と挨拶。「人生は予想外の出来事が多くあります。私自身も大吹雪の中で1ヶ月早産で生まれました。網膜色素変性症だと医者から言われた話をすると、大変だと言われることが多いですが、私たちは一体どれくらい自分の将来を計画できるのでしょうか。目が見えなくても様々な選択ができます」と話す。


続けて、「その出来事が、運命だったのか、偶然だったのか、選択だったのか、ストーリーの語り方は様々あります。皆さんがここまでどうやって生きてきたのか、人格をどうやって作ってきたのか、今日にどう繋がっているのか、考えてみてください」と投げかけました。


Amazonやスターバックスの選択肢

「選択の数は年々増えています。どこに住むか、どの仕事をするか、どんな娯楽をいつするか、私たちはずっと選択し、計画を立てています。1970年代ではアメリカのスーパーでは7,000ほどの商品が並んでいましたが、今では47,000点の商品が並んでいます。市場には、8,000ものマッチングアプリがあり、求める相手も細かく指定することができます。


私たちが1日に出会う情報量

また、選択肢だけでなく、情報の量も増えています。「先進国で働く人が毎日出会う情報量は新聞174紙分です」と説明。


慎重に選択することの重要性について

「私たちは、選択することに慎重になる必要があります。今した最善の選択が10年後も最善だとは限りません」と語り、「選択の力は、意味のある選択肢を創り出す能力から生まれます。選択について学ぶ選択をしたことで、新しい選択肢を創り出す手助けをすることができました。恐れずに一歩を踏み出してください。日々の選択を丁寧に積み重ねることが、リーダーとして成長する道につながります」と締め括りました。


実体験に基づくキャリア形成のポイント


パネルディスカッションには、アイエンガー氏、小路氏、小池都知事が登壇。小路氏は、キャリア形成について、労働組合で10年間活動したことを回顧。「当時は、資本主義社会、社会主義社会をどう思うか、思想哲学について毎日毎日論破されて家に帰ることを繰り返していました。そんな中で本を読んでみようと思い、アダム・スミスの『国富論』や、アランの『幸福論』を読みました。思想や哲学、政治に関する本を読むことで、キャリアの選択の幅が広がったと感じています」と明かしました。


留学時代の経験を振り返る小池百合子都知事

小池都知事は、父の本棚にあった中東アフリカの本を読んで、10代20代と中東に留学することに決めたと言います。「実際に自分の目で現実を見たことは様々なことに役に立っています。視野が広がり、社会を知るきっかけになりました」と振り返りました。


アイエンガー氏は、キャリアについて「日本に来たことが選択を学ぶことの土台作りになりました。新たな可能性を考える時は、自分では見えない・気づかないようなことを見ることが大切だと分かりました」と述べました。


今、リーダーがやるべきこと


小池都知事は、「社会の半分は女性ですが、日本について言うと女性が持っている力が十分に活かせる環境がまだ整っていないと思います。新しい考え方の普及や、制度としての助成を行ったりすることが重要だと考えています。女性の価値観や働き方で生じる課題と向き合うことが、一人ひとりの可能性を生かすことに繋がると思います。東京都の女性の管理職は増えてきていますので、皆さんが良いモデルになってもらって、次の世代に引き継いでもらうことが重要だと感じています」と展開。


女性のキャリア形成について話す小路明善氏

続けて、小路氏は、「理工系で女性が活躍するために、まず家庭環境を変えていかなければならない。そして、機会の平等と結果の平等をどう制度の中に盛り込んでいくか考えていかなければならないと思います。意識の面では、女性固有の意識を認識してキャリアプランを作っていくことが必要ではないか」と分析しました。


高校生からキャリアについての質問


青山高等学校の生徒

将来カナダで働きたい青山高等学校の生徒は、日本だけでなく、カナダの賃金格差が残っている現状を知り、「私たちができることは何がありますか」と質問。「優しさがなければ生きる意味がないということを心に留めて人生を歩んでいくことで、ジェンダーギャップが少なくなっていくと思います」と小路氏は回答しました。


2025年は、男女雇用機会均等法が制定されて40年の節目の年です。それを受けて、小池都知事は「女性の就労率は5〜7割まで上昇し、女性管理職や経営者も増えてきていますので、地道に積み重ねていくことが必要だと思います」と話し、続けて「自分がやりたいと思うことは突き詰めて、チャレンジすることで打ち破ってほしい」とコメントしました。


豊島岡女子学園高等学校の生徒

豊島岡女子学園高等学校の生徒は、「女性の多くが自分の限界を自分で決めつけてしまい、結果的に選択肢が狭まってしまっているのではないかと思っているのですが、未来と向き合うことについてアドバイスをもらいたいです」と述べました。それに対しアイエンガー氏は、「夢はさまざまな驚きを与えてくれます。たとえ夢が叶わなくても、他の選択肢を探せばよいのです。企業があなたに見合った価値を提供してくれないなら、自分で始めればいいのです」と回答。


小路氏は、「社会や経済は予測できないスピードで進化していきます。これは人間も同じです。なので、ゼロベースでどんな人間になりたいのか決めて、そこから逆算して今何をすればいいのか考えてほしいです」と語りました。


自分のキャリアは自分で選択して進もう


本イベントのメッセージ

「Women in Action: Choosing Your Career」は、性別にとらわれることなく、キャリアを築く上で直面する課題を浮き彫りにすると同時に、その課題を乗り越えるための具体的なヒントを提示する場となりました。質問した高校生や参加者たちのキャリア選択の指針となったはずです。



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