アスコエパートナーズが開発した「GSDL（Government Service Description Language）」は、行政サービス情報をプログラミング言語で表現し、機械可読化を実現する革新的な技術です。この特許は、行政サービスの利用可否や類似サービスの判定を可能にし、住民が手続きの対象であるか否かを簡単に判断できるようにします。また、自治体における他の自治体の制度調査を効率化し、正確性を向上させることにも貢献します。この取り組みを通じて、業務の効率化や政策決定の迅速化が図られるでしょう。
行政サービスの情報は、これまで文書や表形式で管理されていましたが、GSDLによるプログラミング言語化により、条件や規則を関数として扱うことが可能になりました。これにより、住民が特定のサービスを利用できるかどうかの判定を行う際、必要な情報を簡潔に引き出すことができるようになります。また、複数のユーザー情報を引数として与えることで、同様のサービスの類似度を測ることもできるため、最適なサービスの提案が容易になります。
この特許技術は、すでにアスコエの提供するサービス「手続きナビ」において利用可否判定の機能として活用されています。多くの自治体に導入され、住民が必要な手続きを漏れなく、また正確に把握できるようにするための支援を行っています。このシステムは、住民に対し、各自の状況に応じた手続き方法や必要な持ち物を案内することができ、行政サービスの複雑さを大幅に軽減しています。
技術の開発に至った背景には、従来の行政サービスのデータ化における課題がありました。従来の形式では、文章に含まれる細かい条件を網羅することが難しく、制度の追加や更新によってデータ構造を再構築する必要がありました。そこで、アスコエでは行政サービスをプログラミング言語として扱うという発想に基づいて、GSDLを開発しました。この技術により、今後は新しい制度の導入や変更に対しても迅速に対応できる体制が整うと期待されています。
今後、国内外での展開や、さらなる技術改良によるサービス向上が期待される中、住民にとっての利便性がどのように進化するのか、非常に注目されるところです。
【関連リンク】
株式会社アスコエパートナーズ
https://www.asukoe.co.jp/
執筆：DXマガジン編集部
