starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

名刺がデジタル時代に新たな価値創出!成功のカギはマネジメントにあった!


山櫻の笠原祥子氏は、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)をリードするプロジェクトマネジメントの重要性を強調しています。笠原氏は、女性がキャリアを築くのが困難だった時代にオリックスでの経験を積み、IT企業での名刺印刷技術開発を足掛かりに山櫻へ転職しました。彼女は、紙製品からデジタルサービス事業へのシフトを推進し、特にインターネットとソフトウエアを活用した事業を拡大しています。新型コロナウイルスの影響でオンライン名刺交換の需要が増えたことや、ネットでの名刺発注による総務部のDX推進が実現しました。笠原氏は、情報システム部のメンバーだけでなく、全員がIT知識を持つ必要性を訴え、ITリテラシーの向上が日本全体の課題と考えています。また、プロジェクトマネージャーには、経営層と円滑なコミュニケーションを取る力が求められると指摘しています。

日本オムニチャネル協会の活動をサポートする役割を担う「フェロー」。各方面の専門家が集まり様々な活動に取り組みます。今回はそんなフェローの1人で、株式会社山櫻 主にWeb事業を担当する執行役として活躍する笠原祥子氏に話を聞きました。「名刺」でお馴染みの同社ではどのような変革を打ち出すのか。笠原氏が考える「人」と事業の関係とは。同氏のこれまでの経歴とビジネスへの思いに迫ります。

新たな事業を創出してきた山櫻

鈴木:山櫻は名刺、封筒、挨拶状などを軸に、Webサービス事業やプリンター事業といった紙製品以外の分野にも事業領域を拡大しています。そんな山櫻のWeb事業を担当する執を務める笠原さんですが、どのような歩みで現在に至るのでしょうか。

笠原:私は大学卒業後、オリックスに入社しました。当時、私の世代では、女性が4年制大学を卒業して就職することは難しかったのですが、きちんと仕事をしたいという強い思いがありました。そのため女性が活躍しやすいと言われていたオリックスに入社し、営業の経験を積みました。その後、IT・ソフトウエアの会社に転職しました。その会社では、名刺を社内で印刷するための専用ソフトウエアを扱っており、今から30年前にPCからプリンターで名刺を作成する技術を保有していました。その後、山櫻が名刺印刷技術を部署ごと買収したのを機に、山櫻で働くことになりました。

鈴木:山櫻へ行き、どのようなことに取り組まれましたか。

笠原:転籍当時、名刺専用プリンターが登場した頃で、私は新規事業の立ち上げに携わっていました。2000年を過ぎるとインターネットを前提とした事業にも関わるようになります。それまでの山櫻では、印刷用の紙を卸すのが基幹事業であり、当社の顧客は主にの印刷業者でした。しかし、インターネット事業を展開したことにより、アプリケーションのサービスプロバイダーとして一般企業が顧客の対象にシフトしていったのです。

鈴木:デジタルを活用して事業をつくってきているのはまさにDXですね。

笠原:そうですね。しかし当時のインターネットは今と比べて低速で、インターネット経由で利用するソフトウエアにコストを投じることへの抵抗感が根強く残っていました。それでも泥臭く取り組みを続け、2010年頃にはソフトの事業が軌道に乗り始めました。

しかし、その矢先に新型コロナウイルス感染症が蔓延し、その成長が足止めを食らいました。もっとも、コロナによって2つの状況が変わりました。1つは、オンラインでの名刺交換を行うようになったことです。多くの人々がオンラインでの名刺交換を経験したことがありませんでしたが、コロナを機に、弊社でオンライン名刺交換サービスを作ることにしました。もう1つは、コロナ禍によって総務部が会社に出勤できないため、ネットで名刺を発注する必要が出てきたことです。総務業務の効率化を支援するシステムとも連携させることで、総務のDXを実現し、お客様も楽になったと思います。振り返ると、コロナ禍を経て事業が成長したと感じています。

鈴木:人を軸にしてDXを進めているのが素晴らしいですね。名刺と聞くとアナログなものに感じますが、ここまでデジタルを活用して事業創出を続けているのは驚きです。

笠原:デジタル化の波により、従来の封筒を中心とした印刷事業は厳しくなっています。これからは紙を超えたシステムの部分で事業を育てていく必要があると思います。過去にとらわれず、事業を変え続けていきたいです。

山櫻 Web事業を担当し執行役として活躍する笠原祥子氏

システム変革を導くプロジェクトマネジメント

鈴木:企業の中でプロジェクト推進や事業推進することは、昨今のビジネスにおいて必要な要素だと思います。笠原さんは事業を作ってこられましたが、何が必要だと思いますか。

笠原:システムのマネジメントを超えた事業推進のマネジメントが重要だと思います。プロジェクトマネジメントというとITシステムのことだけを考える方もいるかもしれませんが、私は事業推進のマネジメントがより重要だと考えています。

事業を作るためには、情報システム部などシステムに関連する人だけでなく、プロジェクトメンバー全員がIT知識を持っている必要があります。そうでなければ効果的なコミュニケーションが成立しません。実際、自分がプロジェクトを推進する中で、知識の違いが障壁になることを経験しました。日本全体でITリテラシーを高める必要があると感じています。

一方で、情報システム部の担当者はビジネス関連の知識を持つべきだと思います。指示されたことを実行するだけでは、真の事業を作ることにはなりません。事業を進めるには、システムのことだけでなく、経営についても知識を深めておく必要があります。

鈴木:SE定年35歳説というのが昔から言われています。どんなに忙しいSEでも30代を過ぎると次世代の若いSEが出てきます。システムは進化していくので、やはり新たなシステムは若い人の方が優れています。そのためなので30代後半になったら経営層と話すことができないと必要とされなくなってしまいます。

プロジェクトマネージャーに求められること

笠原:プロジェクトマネージャーに最も必要な能力はコミュニケーション能力です。様々な役割のメンバーがいる中で、それぞれの立場を理解し、プロジェクトが円滑に進むように人に動かす必要があります。

対象はプロジェクトメンバーだけに留まりません。経営層の方とのコミュニケーションも重要であり、これがなければそもそもプロジェクトを推進することができません。プロジェクトマネジメントは「人のマネジメント」であると言えます。

鈴木:エンジニアのくすぐり方とかが重要ですね(笑)プロジェクトマネージャーは様々な視点を持ちながら、エンドユーザーであるお客様のことを分かっている人が担うべきではないでしょうか。なぜならゴールが見えているからです。そのゴールに行きつくためにどのように人に動いてもらうのかをマネジメントできるのが、プロジェクトマネージャーだと思います。

笠原:日本オムニチャネル協会では、業界や年代の異なる方と交流することができるため、様々な視点を持つきっかけになる場だと思います。実際に参加したことで新たな事業が生まれた経験もあり、非常に楽しく感じています。視野が広がることは成長にもつながるので、ぜひ若い人も参加してほしいと思います。

鈴木:引き続きよろしくお願いいたします!

    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2025
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.