富士通ゼネラルは、ERP移行と同時に経費精算クラウド「Spendia」を導入し、社内のプロジェクトマネジメント人材不足の課題をTISのきめ細かな伴走支援で解決しました。クラウド導入を支援したTISが2024年6月24日、発表しました。
富士通ゼネラルは、空調機事業を中心に100カ国以上で事業を展開する大手電機メーカーとして、社内基幹業務システムのクラウド化を検討し、30年以上利用していたホストコンピュータ(メインフレーム)からクラウド型ERPである「SAP S/4HANA」への移行を進めていました。同時に、ホスト上で稼働していた経費精算システムもクラウド化することにしました。
富士通ゼネラルでは、約3,000人の国内グループ会社社員が経費精算システムを日常的に利用していましたが、従来のシステムでは帳票に領収書を貼り付け、承認印をもらって経理部門に提出するという手間のかかるプロセスが必要でした。これにより、ペーパーレス化とスマホでの申請が可能になり、社員の経費申請処理の負荷を軽減することを目指しました。
同社は2021年から複数のクラウド経費精算サービスの情報収集を開始し、最終的にTISが提供する「Spendia」を選択しました。選定理由としては、コストパフォーマンスの優れた点、経費精算に関する十分な機能、ノーコードで設定ができる運用の内製化に最適な点、そしてTISによる導入支援への期待が挙げられました。
富士通ゼネラルでは、ERP移行プロジェクトと並行して経費精算のクラウド化を進めるため、プロジェクトマネジメント人材の不足が懸念されていましたが、TISからの「手が回らないところがあれば伴走して支援する」という提案により、人材不足の課題を回避しつつ、ERPと足並みを揃えた導入が可能となりました。
「Spendia」の導入により、航空券・新幹線乗車券やホテルなどの外部予約サイトとの柔軟な連携が実現しました。これにより、出張者が自ら各サイトで予約し、その利用実績データが後日「Spendia」に自動連携される仕組みも整いました。これにより、出張手配の負担が大幅に軽減されました。
2023年10月、ERPと「Spendia」の導入プロジェクトはほぼ同時に完了し、本稼働から約半年が経過しました。社員からは、ペーパーレス化やスマホでの申請が可能になったこと、承認依頼が自動メールで通知されること、経理部門での紙の証憑保管の手間が省けることなど、多くのプラス効果が報告されています。
富士通ゼネラルのDX推進統括部長である三輪雄一郎氏は、「もしTISの支援がなかったとしたら、マネジメント人材不足やスケジュール遅延のリスクがあったかもしれません。様々な経費精算クラウドの中で、しっかり導入を支援してもらえる『Spendia』を選んで良かったです。ERPと経費精算を同時にクラウド化するのはチャレンジでしたが、多くの現場で利便性向上の効果が出ており、一つのDX事例となりました。今後もTISにビジネスパートナーとして協力をお願いしたい」とコメントしています。
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