奈良県は観光客の増加に伴い、ゴミのポイ捨て問題に取り組むべく公共のIoTスマートゴミ箱「SmaGO」を導入。この取り組みの目的や機能について詳しく見ていきます。
奈良公園とその周辺は、毎年1000万人以上の観光客が訪れる人気スポットです。しかしその一方で、シカの誤食を防ぐため、公共のゴミ箱は約40年もの間設置されていませんでした。観光客の増加に伴い、ゴミのポイ捨てや投棄が問題視されてきたのです。
そんな中、株式会社フォーステックは2025年1月10日、奈良公園前バスターミナルにIoTスマートゴミ箱「SmaGO」を設置しました。このスマートゴミ箱は、ソーラーパネルで発電し、溜まったゴミを自動圧縮する機能を持っています。これによって、ゴミの収集効率が大幅に向上し、清掃作業の労力を軽減します。
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また、ゴミの収集状況をリアルタイムで把握できる通信機能も搭載されており、訪問者の行動を観察することができます。これにより、ポイ捨てが発生しにくい環境を作り出すことが期待されています。シカを保護するためのデザインが施されたゴミ箱も設置されており、「シカを、ポイ捨てゴミによる誤食から守ろう」といったメッセージが強く訴えかけています。このような工夫を通じて、地域の環境と生態系の保護を実現し、持続可能な観光地へと向かう新たなステップを踏み出すことになります。
奈良公園のIoTスマートゴミ箱「SmaGO」に関する実証実験は、令和7年1月10日から約1ヶ月間行われ、ゴミの集積状況を調査し、地域の環境改善への影響を評価します。奈良県と株式会社フォーステックは、この結果を基にさらなる方針や設置場所を検討する予定です。
詳しくは「株式会社フォーステック」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部糸井