犬の脳の仕組み
犬の脳は3層に分かれており、内側にあるのが「脳幹」、真ん中にあるのが「大脳辺縁系」、外側にあるのが「大脳新皮質」です。
「脳幹」は、呼吸・循環・消化・生殖など、生命機能を司る部分です。「大脳辺縁系」は、運動神経と感情を司る部分で、怒りや悲しみや恐怖などの感情を作り出します。
「大脳新皮質」は、言語・記憶・分析・集中・想像などを司る部分です。
犬の脳と人間の脳の違い
犬の脳の重さは70g~150gくらいで、体重の1/100~1/400くらいです。人間の脳の重さは1200g~1500gくらいで、体重の1/48くらいです。
犬の脳も人間の脳も基本的な構造はほとんど同じです。それほど大きな違いはありません。
違う部分を挙げるならば、犬の嗅脳(ニオイに反応する部分)が非常に発達しているということでしょうか。
人間の嗅脳は退化しており、直立歩行であること、地面と顔とが離れた生活をしていることが理由であるとされています。
犬の脳と人間の脳の言語を処理する部分の違い
犬は言葉を使ってコミュニケーションをすることがないにも関わらず、言語を処理するための脳の機能があり、人間が言語を処理するための脳の機能とよく似ているとされています。
たとえば、犬は言葉の意味を左脳で処理し、言葉に込められた感情を右脳で処理しているのだそうです。この仕組みが人間の脳の機能とよく似ているとされています。
もともと犬の脳に備わった機能なのか、人間と生活を共にするようになり、人間とコミュニケーションをするようになったことで進化した機能なのか、新たな研究や技術での新発見があるかもしれません。
犬の優れた知能
犬の知能レベルは、人間の2歳~3歳くらいであるとされています。
ジャーマン・シェパード・ドッグやボーダー・コリーなど、他の犬種と比べて高い知能を持つとされる犬種では、人間の3歳~5歳くらいであるとされています。
犬の知能レベルには個体差があり、同じ犬種の間でも個体差があるでしょう。
200の単語を理解することができる
コロンビア大学のスタンレー・コレン教授が行った研究によると、知能の高い犬は250の単語やジェスチャーを理解することができると明らかにしています。
知能の高さが平均レベルである犬の場合でも、200の単語やジェスチャーを理解することができるそうです。訓練次第では数を増やすことも可能であるとしています。
人間の表情や声のトーンから感情を読み取ることができる
飼い主が嬉しそうにしていると、愛犬もしっぽを振って喜び、笑顔のような表情を見せます。飼い主が怒っていると、愛犬のしっぽは下がり、不安そうな表情を見せます。
これは、犬が人間の感情を理解することができるからこそ見せる反応です。言葉を交わすことができない犬と人間にとっては、コミュニケーションにおいて重要な役割を持っています。
社会的な学習をすることができる
愛犬は飼い主の態度や行動を通じて学び、自分がどのように行動するべきであるかを常に考えています。飼い主の反応によっては、自分の行動を調整することができます。
どのように行動すれば喜ばれるのか、どのように行動すれば安全なのか、ということを学びます。
そして、犬の集団の輪の中に入ったとき、他の犬の行動をよく観察し、自分がどのように行動するべきであるかを学習します。
そのため、愛犬を他の犬と積極的にコミュニケーションさせることが必要です。
悲しい気持ちを表現すること
犬は人間に対して自分の感情を表現することが上手な動物ですが、中でも悲しい気持ちを表現することが得意であるとされています。
愛犬が悲しい気持ちを表現するとき、「ク~ン…」と小さく高い声を出すことがあるのではないでしょうか。
犬の悲しい気持ちは「しっぽ」「耳」「表情」にもよく表れますが、「声色」を上手くコントロールすることでも表現しています。
まとめ
犬の脳の仕組みを「脳幹」「大脳辺縁系」「大脳新皮質」の3つに分けて解説しましたが、人間の脳との違いはほとんどないとされています。
犬の知能レベルは、人間の2歳~3歳くらいであるとされていますが、人間の感情を読み取る知能や社会的な学習をすることができる知能を考えると、それ以上なのではないかと考えさせられるほどです。
ちなみに、最も知能指数(IQ)が高い犬種は、ボーダー・コリーであるとされています。
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