中耳炎と内耳炎:外耳の、さらに奥の炎症
犬の耳の問題は、外耳道から内耳にかけて広がることがあります。特に中耳炎や内耳炎は、放置すると犬の聴力や平衡感覚に深刻な影響を与える可能性があるため、早期の診断と治療が重要です。
本記事では、犬の中耳炎と内耳炎の原因、症状、診断方法、治療法について説明します。
中耳炎
中耳炎は、犬では、外耳道の炎症や感染が原因で鼓膜を通じて発生することが多く、特に慢性的な外耳炎が引き金になります。
外耳道から感染が進むと、鼓膜が破れて汚れ・耳垢や細菌が中耳に広がり、炎症や感染を引き起こします。その他にも、外部からの異物や、犬では少ないですが鼻咽頭からの上行性の感染が原因となることもあります。
中耳炎の症状としては、耳を掻く、耳から膿が出る、耳の中が赤く腫れる、耳から悪臭がするなどがあります。また、耳の痛みや平衡感覚の喪失から犬が頭を傾けていたり、歩き方が不安定になったり、聴力の低下が見られることもあります。
治療には、耳洗浄をはじめ、感染を引き起こしている細菌に対する抗生物質、抗炎症薬などが使用されます。点耳薬や内服薬を使って感染と炎症を抑えるほか、耳道の洗浄を行うことも重要です。
治療が遅れると、中耳内で炎症が慢性化し、さらには内耳にまで感染が広がる恐れがあるため、早期の発見と治療が鍵となります。また、特にキャバリアでは、外耳道に炎症が見られないタイプの中耳炎であることもあるため、慎重な診断が必要です。
内耳炎
内耳炎は、中耳炎が進行し、感染や炎症が内耳に広がった状態です。内耳には聴覚を司る蝸牛と、バランスを保つ三半規管があります。内耳炎が進行すると、聴力に異常をきたしたり、バランス感覚に影響を及ぼしたりします。
内耳炎の原因としては、主に中耳炎が悪化することに加え、腫瘍やポリープが内耳に影響を与えることもあります。
内耳炎の症状は、犬がバランスを崩して歩行に支障をきたすこと、顔面の筋肉に異常が現れること(ホルネル症候群)、眼球運動の異常(眼振)などが見られることがあります。
内耳炎の診断は、CT・MRI検査などの画像診断で行われ、治療には抗生物質や抗炎症薬が使用されます。場合によっては、手術が必要となることもあります。
まとめ
犬の中耳炎と内耳炎は、外耳道から中耳、内耳にかけて感染が広がることによって発症します。内耳の障害が進行すると、聴覚やバランス感覚が回復しない場合があり、さらには内耳は脳に近く、脳炎に波及する可能性もあるため、早期の診断と適切な治療が求められます。どちらも早期に獣医師に相談することが推奨されます。
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