犬の「表情」でわかる心理
犬は動物の中でも「表情」がわかりやすい、と言われています。犬の表情といえば笑顔が印象的かもしれませんが、実はさまざまな表情でさまざまな気持ちを表しています。
そこで今回は、犬の「表情」で分かる心理について解説します。愛犬の表情に隠された心理を正しく理解して、より深い信頼関係に繋げましょう。
1.怒っている、怖がっている
鼻の上にしわを寄せているような「表情」のときの犬の心理として一番に考えられるのが、怒っていたり威嚇していたりする気持ちです。
この場合、犬は興奮状態にあります。眉間やマズルにしわを寄せ、唇を持ち上げて歯を見せていたり、うなり声をあげていたりするときは、まず間違いなく「怒って威嚇している」状態と言えるでしょう。
「鼻の上にしわを寄せている」以外にも、「背中の毛が逆立っている」「尻尾を高く持ち上げている」「耳が前傾している」などの様子がある場合は、自分を鼓舞して怒っていたり、相手に対して威嚇している状態です。
この表情のときの犬は、相手に攻撃をする一歩手前の状態なので、「それ以上近づくと噛むぞ!」という心理と考え、犬を興奮させないように遠ざかるのが賢明です。
一方、毛は逆立っているけれど尻尾は足の間に挟まっていたり、耳が後傾している状態の場合は、明らかに恐怖を感じている表情です。こちらは、怖くて怖くてたまらない状態なので、刺激を与えるとパニックになって攻撃行動に出ることもあります。
2.嬉しい、機嫌が良い
犬はほかの動物と異なり、長く人間と生活を共にしてきたため表情筋が発達し、笑顔を作ることができると言われています。実際に犬と生活をしていると、機嫌がいいときなどは口角を持ち上げて笑顔になっている犬を見ることも多いですよね。
笑顔を見せているときはしっぽを持ち上げてお尻ごとぶんぶんと振り回していたり、足取りも軽く遊びを要求してきたりというように、とても機嫌が良い状態です。
また、眉間や口元にしわを寄せているのに表情は笑顔、ということもあります。犬は機嫌が良かったり嬉しい場合に笑顔になりますが、その際に顔にしわが出来ていることを飼い主が笑ったり喜んだりすると、それを覚えていて表情を作るようになることもあるそうです。
3.自信がない、体調が悪い
犬は不安を感じている場合、眉間にしわを寄せて困ったような顔をします。何となく自信が無さそうな表情とセットになることが多い表情です。
また、体の具合が良く無い、どこか痛む場所がある、などという場合も、眉間にしわを寄せて難しい顔になります。
顔にしわが寄っている際は、全身の状態をよく観察して犬の状態を確認することが大切です。
4.(相手に)落ち着いて欲しい、ストレスを感じる
人間の場合、あくびは眠気の象徴です。しかし犬の場合は必ずしも眠い時に行うものではないことを覚えておきましょう。犬の場合、目を逸らしたりあくびをしたりすることは、相手に対する「おちついて」というボディランゲージとなります。
遊んでいる最中やアイコンタクトをしている最中にあくびをされたら、(眠いのかな?)と考えるより、犬が圧迫感を感じているサインと考えてあげましょう。あるいは、人の方が興奮しているので犬が人間に対して「おちつけ」と言っている、と考えても良いでしょう。
いずれにせよ、あくびをしたり目をそらしたりしている表情のとき、犬は大きなストレスを感じているので、解放して休ませてあげてください。
まとめ
今回は、犬の「表情」でわかる心理について解説しました。
犬の表情は他の動物より分かりやすく、長く一緒に暮らしている飼い主さんであれば、簡単に読み取れてしまうかもしれません。
愛犬の表情だけでなく、体の様子も観察することで、より多くの気持ちを読み取ることができるようになりますよ。
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