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長崎大学、被爆資料「血染めの白衣」など後世へ 修復費募るクラファンに挑戦


長崎大学は2025年に迎える原爆投下80年に際し、被爆に関する貴重資料の保全プロジェクトをクラウドファンディングで展開しています。プロジェクト名は「被爆80年、被爆の記憶を未来へ。長崎大学の貴重な歴史資料を守りたい」です。注目の資料には「血染めの白衣」があり、これは1945年の原爆投下時に重傷を負いながら救護活動を続けた西森一正氏が着ていたものです。また、フランス製の紙の人体解剖模型や原爆の爆風で倒壊した門柱なども含まれます。これら資料は経年劣化が進んでおり、修復と保存のための資金が必要とされています。この取り組みは、被爆の記憶を未来へつなぎ、平和を希求するという目的があります。詳細はクラウドファンディングサイト「READYFOR」で公開されています。

長崎大学、被爆資料「血染めの白衣」など後世へ 修復費募るクラファンに挑戦

 長崎県に原爆が投下されてから80年の節目を迎える2025年、長崎大学が平和の記憶を未来へとつなぐため、クラウドファンディングによる貴重資料の保全プロジェクトを開始しました。

 タイトルは「被爆80年、被爆の記憶を未来へ。長崎大学の貴重な歴史資料を守りたい」。6月24日から8月22日午後11時59分までの間、クラウドファンディングプラットフォーム「READYFOR」にて、目標金額800万円を掲げて支援を募っています。

 プロジェクトで特に注目されるのが「血染めの白衣」と呼ばれる被爆資料です。

 長崎に原爆が投下された1945年8月9日、長崎医科大学の学生であった西森一正氏は、自らも被爆により重傷を負いながら、白衣をまとって救護活動にあたりました。その白衣には、彼自身の血と、当時の混乱と苦難の痕跡が今もなお残されています。

 また、長崎大学が保管する資料の中には、1860年にフランスから輸入された紙製人体解剖模型「キュンストレーキ」と、原爆の爆風で倒壊し長らく土中に埋もれていた旧長崎医科大学の門柱という、当時の状況を静かに伝える「声なき証言者」たちもあります。

長崎大学が保管する資料

 しかし、いずれも経年による損傷が著しく、修復と保存のためには専門的な処置と資金が必要。特に白衣については、カビの発生や生地の劣化が進んでおり、このままでは貴重な資料としての保存が困難になることが危惧されています。

 被爆の記憶を伝えるということは、ただ過去を振り返るのではなく、未来に警鐘を鳴らし、平和を希求する意思を託すことでもあります。血に染まった一枚の白衣は、80年という時を経てもなお、人間が人間を思いやる力、苦しみの中にあっても誰かを救おうとする尊さを静かに語りかけています。

 クラウドファンディングの詳細は、READYFOR内のプロジェクトページで公開されており、誰でも支援に参加することが可能。被爆80年のこの年、歴史を知り、記憶を守ることの意味が、あらためて問われています。

<参考・引用>
READYFOR「被爆80年、被爆の記憶を未来へ。長崎大学の貴重な歴史資料を守りたい

Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By おたくま編集部 | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025062606.html
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