1月27日にエースコックより「名もなき下敷きスパゲッティ味焼そば ハンバーグ弁当風」(以下、下敷きスパゲッティ味)が登場しました。
お弁当で肉料理などの下に入っている“あのスパゲッティ”をカップ麺にする、という斬新なコンセプトで生まれたこの商品。確かにあれ、一度お腹いっぱい食べてみたかった!潜在欲求が刺激されたので、早速購入して食べてみました。
■ 「ガロニ」って知ってる?ただの付け合せではない、意外と重要な役割を担う食材
「下敷きスパゲッティ味」は全国で手に入れることができ、希望小売価格は298円(税抜)です。
コンセプトとなっている、お弁当の“あのスパゲッティ”は「ガロニ」といいます。パッケージの側面でも「ガロニって知ってる?」と問われています。
「ガロニ」は上にのっている肉や揚げ物の油を吸着させるほか、料理の熱によってお弁当容器が溶けないようにする役目があります。地味ですが、意外と重要な食材なのです。
パッケージデザインはハンバーグ弁当を背景に、「みんな知ってるウマいやつ」と大きな文字が書かれています。右端に書かれている商品名も、白枠に収まった独特なデザイン。お弁当のラベルを意識しているのかもしれません。
開封していきます。中に入っている小袋は「かやく」「香味油」「調味たれ」の3種類。
肉そぼろと玉ねぎの「かやく」を麺の上にあけ、熱湯を注いで5分待ちます。
5分後、「香味油」を垂らして麺をほぐし、「調味たれ」を絡ませたら完成です。
■ デミグラスの味はする、でもあまりしない……!まさに「お弁当のあのスパゲッティ」
「調味たれ」はケチャップとウスターソースにビーフエキスが加わってできたデミグラス風。麺の色はほぼ元の黄色のまま、ほんのり茶色くなっている程度です。またデミグラスの匂いもあまりせず。見た目や匂いからは味の想像がつきません。
しかしひと口すすってみると、思わず「おぉっ」と声が漏れてしまいました。麺の味はまさにお弁当に敷かれた「ガロニ」のそれ。
すごいのが、デミグラスソース味のパスタでありつつ、デミグラスソースの味があまりしないという点。ハンバーグの下に敷かれたスパゲッティの、あのほのかな味つけがほぼ完璧に再現されています。
ちょっとデミグラスソースの味はする、でもなんか、足りない。残ったソースに麺を絡ませてみるけど、やっぱり物足りない。もう少し、もう少しだけ味がついてたら、スパゲッティとして完璧なのに。でも、まあ、食べられるし、そもそもこれはおまけだし、いっか!
……というお弁当の「ガロニ」を食べているとき特有のもどかしい味覚が、完璧に舌の上に蘇ってきました。ちょっとこのカップ麺、味が面白すぎる。
ただ本物の「ガロニ」と違うのは、このカップ麺だけで1食として成立していること。たしかにデミグラスソースの味は、いい意味で薄いですが、その分塩気がしっかりあるので、全体的な味は薄くなく、ちょうどいいです。食べていて「味がない」となることはありません。
具材として使用されている肉そぼろや玉ねぎはハンバーグをイメージして入れられているとのこと。崩れたハンバーグを一緒に食べている気分になり、お弁当感が増します。
味は「ガロニ」の完全再現と言えるレベルですが、一つ気になったのは麺。
個人的に「ガロニ」に使われているパスタは、軽く噛んだだけでぶちぶちと切れる歯ごたえのなさも大きな特徴だと思っています。
しかし「下敷きスパゲッティ味」の麺はもっちり&弾力が強めで、良くも悪くもインスタント麺でした。もう少し歯ごたえのない、ブヨブヨの麺だったら完璧だったのに、と歯がゆく思いました。ただ、ブヨブヨ麺にすると美味しくなくなる可能性もあるな……。
お弁当の“あのスパゲッティ”を完全再現した、エースコックの「名もなき下敷きスパゲッティ味焼そば ハンバーグ弁当風」。
味付けはびっくりするほど“あのスパゲッティ”になっていて非常に面白いので、興味がある人はぜひ一度試してみては。
(ヨシクラミク)
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By YoshikuraMiku | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025012808.html