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手作り1/1サイズのIV号戦車がすごい 自走するだけでなく輸送用に変形可能!


ワンフェス会場で展示された1/1サイズのIV号戦車(わくわくメイカーさん提供)

 外国では本物の戦車をコレクションする個人もいるそうですが、さすがに日本では難しい話。それでも、形を似せた「戦車」を手作りで実現する人々がいます。


 鉄工と木工を得意とする2人がタッグを組んだ「わくわくメイカー」さんも、1/1サイズのIV号戦車を手作り。2022年7月に開催されたワンダーフェスティバルに参加しました。



 わくわくメイカーは、鉄工を得意とする紺野さんと、木工を得意とするはにぽちさんがタッグを組んで、アマチュアなりに「わくわくする」作品を作るユニット。IV号戦車が初の作品ですが、無線制御や3Dプリントなど、その時々で楽しそうなことを盛り込んだ、小さな作品の集合体でもあるそうです。


 最初の作品にIV号戦車を選んだのは、大きくて動く、かっこいい乗り物を作りたい、という発想から。その中で「プラモデルを1/1で作る会」の大橋さんや、アニメ「ガールズ&パンツァー」の聖地大洗で「戦車」を自作する日照戦車さんの活動を目にし、輸送用のギミックさえ考案できれば大きな戦車も作れるのでは、と思ったのだとか。


 モデル化したのは、アニメ「ガールズ&パンツァー」で主人公の西住みほら「あんこうチーム」が乗車した、長砲身の75mm砲を装備する後期生産モデルのIV号戦車H型。全長7mあまり(車体長6m弱)、全幅3m弱、全高約2.7mという大きさです。


 本物の戦車(IV号戦車H型は25トンほど)とは違い、分厚い装甲を装備する訳ではないので、各部は車載して輸送ができるよう軽量化。それでも自走ができるよう、軽自動車のエンジンを本物と同じく車体後部に搭載し、ドライブシャフトを通じて前方の起動輪を駆動するという本格派の設計です。


車体に砲塔を仮置きしたところ(わくわくメイカーさん提供)


 履帯は既存のものがないので、構成するピースを作り、1枚ずつピンで連結しています。その数なんと左右で約200枚!


組み立て中の履帯(わくわくメイカーさん提供)


 プラモデルでもディティールアップパーツで組み立て式の履帯がありますが、組み上げるのは「修行」のように地味な作業。これは金属で重量もあるので、苦労はプラモデルの比ではなさそうです。


 砲塔は無線操作で旋回可能。また車載できるように木材や3Dプリンタで出力した部品を使い、重量は2トン強に抑えました。本物のIV号戦車H型と比較すると1/10未満となる軽量化です。


 もちろん、軽量化しただけではトラックの荷台に載りません。荷台に収まる大きさになるよう、砲身は砲塔内に伸縮格納でき、車体幅も中心部分が電動で伸縮する機構を搭載し、一般的な車載トラックに搭載可能としました。


車載形態への変形準備(わくわくメイカーさん提供)


 砲塔は幅を詰められませんが、車載状態になった戦車は、まるで肩をすくめているかのよう。これはすごいギミックですね。その道のプロでなくても、ここまでのものを作り上げるのは驚きです。


車載形態(わくわくメイカーさん提供)


 途中で紺野さんが仕事の都合で活動できなかったこともあり、5年がかり(実作業は約3年)で形になったIV号戦車H型。幕張メッセで7月24日に開催された「ワンダーフェスティバル2022[夏]」に参加し、展示されました。


幕張メッセに到着したIV号戦車(わくわくメイカーさん提供)


 コスプレイヤーさんとのコラボ撮影でも人気を集めたIV号戦車。実際に目にした参加者からは、模型やゲーム、アニメで見て想像していたよりずっと大きい、と感想を述べる方が多かったとか。また、自走可能な点にも驚かれたようです。


 わくわくメイカーの紺野さんによると、IV号戦車は未完成で、これからも色々な機能やディティールを追加するなど進化の途上にあるのだそうです。これからも機会があれば、積極的に各種イベントに参加していきたいとのことなので、イベントで出会った時には、進化した姿を楽しむこともできそうです。




<記事化協力>

わくわくメイカーさん(@wkwk_maker)


(咲村珠樹)

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