カルチャーパスは漫画パス?
フランスの本屋の漫画コーナー2021年、フランス政府は18歳を対象とした「カルチャーパス」という若者向け文化活動支援プログラムを発行しました。申請すれば300ユーロ(約4万円)のカルチャーパスがもらえ、映画のチケットやアート関連のイベント、書籍、画材、楽器などの費用として使えるというもの。このカルチャーパスは主に漫画購入に使われ、2021年度は飛躍的にフランスの漫画の売り上げが伸びたと話題になりました。カルチャーパスは漫画パスと言われるほど、漫画の売り上げに貢献したようです。
フランスで人気の漫画は?
日本でもロングセラーの『ワンピース』は、フランスでも人気があります。パリを歩いていると、ワンピースのTシャツを着ている若者を時々見かけるほど、熱狂的なファンがいるんです。
『呪術廻戦』や『鬼滅の刃』の漫画本が山積みにされているのもよく目にしますね。パリ郊外のお花見スポットとして人気のソー公園では、鬼滅コスプレで訪れていたフランスの若者もたくさん見かけました。
また、『進撃の巨人』も人気で、カルチャーパスのおかげで売り上げを伸ばした漫画のひとつとしても話題に。フランスの日刊紙「ル・モンド」でも、高評価された漫画です。
その他に、『ナルト』、『東京卍リベンジャーズ』、『SPYxFAMILY』、『憂国のモリアーティ』などが人気があるようです。
それ以外にも…
そのほか、『ドラゴンボール』や『ハイキュー』、『YAWARA!』など、筆者が小さい時に読んでいた漫画から最新の作品まで、さまざまな年代の漫画が並んでいます。流行は関係なく、自分の趣味に合わせて読むのがフランスの若者の漫画の選び方なのだそうです。
フランス人と話をすると、必ずと言っていいほど、「私の知り合いは漫画が好きで、日本に行ってみたいと言っている」という話題が上がります。私が渡仏した10年前に比べても、漫画を読むフランスの若者は増え、漫画を通して日本に興味を抱いている若者も年々増えてきているような印象を受けます。日本の漫画が国際交流のきっかけになっているのはうれしいですね。
https://no-vice.jp/article/112823/