日産の電動化技術「e-4ORCE」とは?
e-4ORCEは、2基のモーターを繊細にコントロールすることによって車体の揺動を抑え、意のままに走行ラインを操る電動化技術。これは、これまで日産が培った電動化技術に加え、シャシー制御技術、4WD制御技術を融合させた画期的なシステムであり、これによって「ブレない・揺れない」走りを可能にしています。
具体的には、「走る・曲がる・止まる」というクルマの基本性能を飛躍的に向上させ、力強く滑らかな走りと確かなハンドリング、さらには雨や雪などの路面状況での安定したコーナリングも可能に。
また、通常カーブを曲がる際にはブレーキを踏みますが、どうしても気になるのが、ブレーキの反動によって生まれる揺れ。しかし、e-4ORCEならそういった揺れを感じることもなく、同乗者にとっても快適な乗り心地を実現してくれるのです。
なお、e-4ORCEは新型・アリアに導入される予定。現在予約受付中とのことです。
ラジコンカーで「e-4ORCE」の実力を体験!
日産グローバール本社ギャラリーでは2022年3月18日~3月21日、そんな高い走行性能を誇るe-4ORCEが採用されたラジコンカーを操縦し、実際に同システムを導入したクルマを試乗しているかのような体験ができる特設ブースが開設されました。
ブースには、e-4ORCE採用のラジコンカーのためのコースが用意され、ラジコンとリンクしたドライビングシートに座りながら操縦。さらに、コース内のチェックポイントを通過してモニターに映し出されたスロットルのラーメン画像をそろえるといったゲーム要素も取り入れられていましたよ。
また、日産の公式サイトでは、e-4ORCE採用の専用ラジコンカーの上にラーメンを乗せて走行し、ラーメンの汁が溢れない、e-4ORCEだからこそできる「揺れない」走りを視覚的に見ることもできます。
では、ラジコンカーを操縦してみましょう!
コースは8の字を描くように走行。まずはe-4ORCE制御がない状態で走行し、その後にe-4ORCE制御を行った状態で走行します。
比較しやすいように、常にアクセルべた踏みで走行してみることに。
特に違いを感じたのは、やはりコーナリング時。e-4ORCEがない状態ではアクセルを緩めないと壁に激突しそうでしたが、e-4ORCE制御ありの場合は、常にアクセル全開&ノーブレーキで、本当にスムーズにコーナリングを走行できました! これぞ、コンセプトにもある「ブレない」走り!
つまり、同じスピードでコーナリング走行をしても、e-4ORCE採用の車ならドライバーの意のままに、なめらかに走行できるというわけですね。
目安としてタイム計測をしたところ、e-4ORCEなしは10秒78、e-4ORCEありは8秒71という結果に。どちらも常にアクセル全開で走行していたにも関わらず、約2秒もの差がありました。タイム的にもe-4ORCEが優秀だと言えますね。
更なる発展に期待!
日産の新しい電動化技術e-4ORCEは、今後主流になるであろうEVにとっても画期的な技術に違いありません。e-4ORCE採用車の普及が待ち遠しいですね!
[All photos by すぎさく]
取材協力:日産自動車株式会社