︎低気圧で体調が悪くなる原因

雨が降る前後や台風の時、人でも頭痛、肩こり、関節痛、体のだるさを感じる方がいます。このような気圧の変化による体の諸症状を人の場合、「気象病」と言います。
人でも猫でも、気圧の変化を感じるとるセンサーは内耳にあります。この内耳のセンサーが低気圧による変化を感じると、そこから全身につながる自律神経に作用します。
自律神経は、体を自動的に調節する神経のことで、交感神経と副交感神経に分かれます。これらは、状況に応じて血圧や心拍、腸の動きや排尿などを適切にコントロールしています。
しかし低気圧になると、この自律神経の調節が乱れることで、体調の変化があらわれると言われています。
︎低気圧の影響を受けやすい猫とは

人でも低気圧による影響を受けやすい人と、全く感じない人とがいるのと同様に、猫でも症状の重さには個体差があります。
特に低気圧の影響を受けやすいのが、持病を持っている猫や体力の落ちている高齢猫などです。
︎低気圧による症状

気圧の変化による主な症状には以下のようなものがあります。
- てんかん発作
- 胃腸障害(下痢、便秘、嘔吐など)
- 活動性の低下
- 食欲低下
この中でも、生命に影響を与える可能性があるのがてんかん発作です。何かしらの理由で発作持ちの猫は、気圧の乱高下により、てんかん発作が起こりやすくなります。
実際に、梅雨の時期や台風の時などは、発作の症状で動物病院を受診する動物は増加する場合もありますので、てんかんのある猫は特に注意が必要です。
普段から発作が出る危険性がある場合、あらかじめ発作が出た場合はどうしたらよいか、かかりつけ医に確認をしておくと安心です。
また、普段から胃腸の調子を崩しやすい猫などは、低気圧の影響により、その症状が重くなることがあります。
原因不明の胃腸障害が起こりやすい猫は、もしかしたら気圧の影響を受けているかもしれません。
︎低気圧による体調不良への対処法

低気圧による気象病が起こった場合、その対処法は症状によって変わってきます。
てんかん発作ある猫の飼い主さんは、梅雨の時期や台風の前には、緊急時に使用する坐剤や発作止めの内服薬の数が足りているか確認しましょう。
普段から胃腸が弱く、低気圧のたびにお腹を壊してしまう子は、その期間はフードを柔らかく消化のしやすいものにしてあげる、前もって薬を処方してもらうなどの対処が必要かもしれません。
もしも下痢や嘔吐、食欲不振などの胃腸の症状が続く場合や程度が悪化する場合には、他にも原因があるかもしれませんので、糞便を持参して動物病院を受診するようにしましょう。
しかし、このような、目で見て分かるはっきりとした症状は意外と少なく、少しいつもより動きが遅い、少し食欲にムラがある、暗い場所から出てこない、いつもより甘えて来ないなどの不明確な症状の場合が多いです。
猫も人と同じで、雨の降る前後には「なんとなく体がだるい」と感じていることは多いかもしれません。。
低気圧で人の体調が優れない時には「猫も同じかもしれない」という視点を持ち、室温を適温に保つ、湿度を適切に調節する、部屋の照明を少し暗くする、テレビなど生活音を小さくするなど、体が少しでも過ごしやすい快適な環境を整えてあげましょう。
︎まとめ

愛猫が気圧の変化による体調不良を起こしているかどうかを確かめるには、普段から猫の行動をよく観察することが大切です。
今は携帯で気圧の変化を確認できるアプリなどもあるため、それと照らし合わせて愛猫の行動に変化がないか記録をつけるのもオススメです。
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