猫の『食欲が落ちた』…チェックすべき4つの原因

1.環境変化によるストレス
猫は環境の変化に非常に敏感で、ストレスにとりわけ弱い動物です。
たとえば引っ越しや家具の配置変更、新しい家族(人間でもペットでも)が増える、飼い主の生活リズムの変化など、私たち人間にとっては些細に思えることでも、猫にとっては大きなストレス源となります。
そしてストレスを感じるようになると、不安や緊張から食欲が低下する猫も珍しくありません。
なかでも神経質な性格の猫や臆病な猫は、そうでない猫と比べてストレスを感じやすいため注意しましょう。
2.体調不良や病気
食欲低下は、猫の体調不良や病気のサインでもあります。
たとえば口腔内の問題(歯周病、歯の痛み、口内炎など)があると、食べることに痛みを感じて食欲が落ちたり、腹痛や下痢といった消化器系の疾患も食欲不振の原因となります。
また高齢猫で多く見られる腎臓病、がんなどの大きな病気がある場合も食欲が減退します。
このようにさまざまな病気のサインとして食欲の低下があげられるため、普段よく食べる猫が急に食べなくなったら、ほかの症状の有無など注意深く観察してみましょう。
猫は痛みや不調を隠す習性があるため、食欲低下が最初の明確なサインであることも珍しくありません。
なお48時間以上まったく食べない場合などは危険信号です。肝リピドーシス(いわゆる「脂肪肝」)という重篤な疾患を引き起こすリスクがあるため、速やかに獣医師の診察を受けましょう。
3.フードの変化や品質低下
猫は食事の変化に敏感で、突然フードの種類を変えると拒食反応を示すことがあります。ニオイでフードを選択する猫にとって、未知のニオイがするものに慎重になるのです。
また開封後、空気に触れることで酸化が進み風味が劣化したドライフードは、猫が嗅ぎつけ、食べなくなることも珍しくありません。
さらにウェットフードの場合、冷蔵庫から出したままでは冷たすぎて食欲を減退させることもあります。猫はニオイ・味・温度にとても敏感なのです。
くわえて食器の素材や形状、設置場所も猫の食欲に影響します。たとえば底が深すぎる食器だと、猫のヒゲが触れて不快感(ヒゲ疲れ)を引き起こすことも。
トイレの近くや人の往来が多い場所に食器を置いたりするのも、安心して食事ができずに食欲が低下する場合もあります。
4.加齢
猫も年齢を重ねるにつれて、さまざまな生理的変化が起こります。たとえば高齢猫(とくに11歳以上)では、嗅覚や味覚の感度が低下し、食べ物の香りや味を感じにくくなったり…。
猫はフードの選択においては嗅覚に大きく依存しているため、嗅覚の衰えは食欲低下に直結します。
また加齢に伴い歯の問題(歯周病や歯の欠損など)が増えると、硬いフードを噛むのが痛くなって、食事を避けるようになることもあるでしょう。消化機能も年齢とともに低下し、食後の消化不良や不快感から食欲が落ちる場合もあります。
さらに高齢の猫で注意すべきは、腎臓病や甲状腺機能の異常、がんなど、高齢猫に多い病気です。これらの病気も食欲に影響を与えるので注意が必要です。
食欲を改善するためのアイデア

愛猫の食欲不振が見られた場合、原因を知ることも重要ですが、以下のような方法で同時に食欲を促すための工夫もしてみましょう。
フードの与え方の工夫
常に清潔な食器を用意し、食事のたびに洗います。また食事の場所は、騒がしい場所や他の動物がいる場所は避け、猫が落ち着いて食事ができる静かな場所に移動させてあげましょう。
フードの種類やフードの自体の工夫
たとえばドライフードを温めたり、ウェットフードを少し混ぜたりすることで、匂いが立ち食欲を刺激します。また猫の好みに合わせて、さまざまな種類のフードを試してみるのも良いでしょう。
ただし、急なフードの変更は食欲低下や下痢などにつながるため、少量ずつ混ぜながら様子を見るようにしてください。
食事の回数を増やす
一度にたくさんの量を食べられない猫には、少量ずつ数回に分けて与えることで、必要な栄養を摂取しやすくなります。特に高齢の猫や体力の落ちている猫には有効です。
運動を取り入れる
適度な運動を取り入れることも、食欲増進につながります。猫もおもちゃで遊んだり、室内を探索したりすることで、エネルギーを消費し、自然とお腹が空いてくるものです。ただし、体調が悪い場合は無理に運動させるのは避けましょう。
動物病院を受診
これまで元気だった猫が急に食べなくなった、2日以上ご飯を食べない、他にも気になる症状がある、そういった場合は様子見をせず速やかに一度動物病院を受診しましょう。何かの病気である場合、いくら飼い主が努力しても食欲が戻らない場合が多いからです。
まとめ

猫の食欲不振は、今回紹介したように、さまざまな原因によって引き起こされる可能性があります。
もし愛猫の食欲が落ちたと感じたら、食事の量や回数、排泄の状況、活動量、その他の症状(嘔吐、下痢、元気がないなど)を注意深く観察し、必要に応じて動物病院を受診してくださいね。
また日頃から愛猫の様子をよく観察し、小さな変化にも気づけるように心がけましょう。そして何か気になることがあれば、ためらわずに獣医師に相談することが、大切な愛猫の健康維持につながります。
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