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“猫が魚好き”は誤解?猫の『食性』にまつわる2つの秘密


猫は一般的に魚好きと考えられていますが、実は完全な肉食動物であり、小動物を捕獲して食べる生活をしてきました。猫の身体構造—例えば、肉を噛むのに適した歯や短い腸—も肉食性に適応した特徴があります。猫が魚を食べるようになった背景には、日本の食文化が影響していると考えられます。特に江戸時代から庶民が猫を飼い始め、魚を餌として与えたことが日本独自の「猫は魚好き」というイメージ形成に寄与しています。この習慣は世界的には珍しいものであり、日本特有の現象です。

1.完全な肉食動物

ネズミを見ている猫

猫は雑食と思われていることが多いのですが、実は、完全な肉食動物です。それを示す特徴は、猫の体のつくりにも現れています。

顔の前についている目は、狩りをする際に獲物との距離を測りやすくなっていますし、30本ある歯のすべてが、肉を噛むのに適しているのです。特に肉を食べやすいよう、犬歯が発達しています。猫に臼歯はありませんが、これは肉を噛み切って飲み込むという食べ方をするため、食べ物をすりつぶす必要がないからだといわれています。

また腸の長さは、草食動物や雑食動物と比較して圧倒的に短くなっています。草食動物は、長い時間をかけて草を分解・吸収する必要があるため、腸が長いのだそうです。腸の短い猫は植物を消化するのが苦手なのです。

2.本来は魚より肉が好き

肉にかぶりつく猫

猫の祖先は、獲物となる小動物を捕らえて食べていました。本来、猫は魚よりも肉を食べる動物だといえます。そもそも猫が暮らしていたのは、乾燥した砂漠地帯。魚を獲って食べていたとは考えにくいのです。

乾燥した地域に生息していた猫は、水が苦手だともいわれています。現代の家猫でもシャンプーが苦手な子は多いですね。もともと濡れるのが嫌いだからなのです。その猫が、水に入って魚を獲ることはほとんどなかったでしょう。

猫が魚を食べるのは日本だけ?

金魚を見ている猫

猫は肉食動物で、小動物を獲物としていました。魚に触れる機会はほとんどなかったはずです。それなのに魚を好む猫は多いですよね。キャットフードにも、マグロやカツオがよく使われており猫も好んで食べています。

猫が魚を食べるようになったのは、人間の食生活が影響しているとも考えられています。日本では古くから魚が食べられてきました。庶民が猫を飼うようになったのは江戸時代からといわれていますが、猫に与えるエサも魚が多かったのでしょう。

そこから、猫は魚が好きというイメージが定着していったようです。世界に目を向けると、猫が魚を食べている国は珍しいのだとか。

まとめ

お皿の中の魚に手をのばす猫

猫といえば魚、というイメージは、日本特有のものです。それには日本人の食生活が大きく関わっているといえます。人間の身近で生きていると食べ物も影響されるのですね。

魚を好む日本の猫たち。今日も食卓の魚料理を狙っているかも知れません。


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