1.体力の温存
猫はもともと、狩猟生活をしていた動物です。狩りには多くのエネルギーを必要とし、成功するまでに時間がかかることも多くあります。
そのため視界が悪く、他の小動物も巣に籠ってしまう雨の日は、狩りが難しいのでエネルギーを節約するためにできるだけ動かずに過ごします。
この狩りをしていたときの名残が現代の家猫にも引き継がれており、雨の日には活動を控えて休息を取ることが多いのです。
2.気圧の変化や湿度の上昇に弱い
猫は非常に敏感な動物であり、天気の変化にも鋭く反応します。気圧の変化や湿度の上昇は猫にとってもストレスとなることがあります。
特に雨の日は気圧が低く湿度が高いため、猫は普段よりもリラックスして過ごそうとします。
また猫のひげには天気の変化をいち早く察知する能力があり、低気圧が近づいて湿度が高くなってくると、顔をこする仕草をします。
そのため、猫がいつもより顔をこすっている時は雨が降ってくるサインと言われることもあるのです。
3.体温の調節
猫は恒温動物であり、平均体温の約38度から39度で一定に保つ必要があります。そのため気温が下がり、湿度が上がる雨の日には冷えを防ぐために暖かい場所で丸まって眠ることがあります。
また、体温を一定に保つには多くのエネルギーを消費するため、余分なエネルギーを消費しないよう、外の雨音を聞きながら、暖かい場所でのんびりと過ごすことが猫にとって最も快適な雨の日の過ごし方なのです。
4.本能的な安全意識
狩りをしていた時代の猫にとって、雨の日は外敵から身を守るために潜伏する絶好の機会でした。雨音が獲物や捕食者の足音をかき消して、視界も悪くなります。こうした環境下では、狩りをするよりもじっとして身を潜める方が安全だったのです。
この本能的な行動パターンが現代の家猫にも残っており、雨の日には安全な場所で眠って過ごしています。
まとめ
猫が雨の日によく寝る理由は、エネルギーの節約、気圧の変化や湿度の上昇に弱い、体温調節、本能的な安全意識など複数の要因が絡み合っています。これらの理由のなかには、かつて狩りをしていたときの名残も含まれています。
現代の家猫においてもこれらの行動は深く根付いており、雨の日に猫がよく寝る姿を見ることは、猫たちの歴史と本能を垣間見る機会でもあります。
飼い主としては猫が快適に過ごせる環境を整えて雨の日も安心して休める場所を提供することが大切です。
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