保護猫たちの預かりボランティアをしている保護主さんの元に、体をひどく汚した子猫がたった1匹でやって来ました。どうやら、保護主さんのお家で預かり中の母猫の声をたどり、助けを求めに来たようです。
奇跡のようなタイミングがいくつも重なって救われた子猫を映したこちらの投稿は、YouTubeで134万回以上再生され、300件を超えるコメントが寄せられています!
ここにママはいる?迷子の子猫がやって来た!
YouTubeの「ふてねこchannel」では、預かりボランティアなどを通じて保護主さんが出会った猫たちの様子が投稿されています。
撮影当時、母猫の「おかっぱちゃん」と子猫たちをファミリーで保護していましたが、ウイルス検査の結果、母猫は猫エイズ陽性、子猫たちは猫エイズ陰性。
母子感染のリスクがどこまであるのか悩みつつも、子猫たちはだいぶ大きくなっていたこともあり、保護主さんが隔離を決めた2日後に、新たな別の子猫との運命的な出会いが訪れます。
おかっぱちゃんが姿の見えなくなった子猫たちを探して呼んでいたこの日、鳴き声に反応したのは、室内の別の場所にいたおかっぱちゃんの子猫たちだけではありませんでした。
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助けを求めて鳴いていた迷子の子猫
なぜか外からも聞こえる猫の声を不思議に思い、保護主さんがベランダから外を見下ろすと、なんと1匹の子猫が大きな声で鳴いています。子猫のそばには母猫やきょうだい猫はおらず、体はひどく汚れ、ガリガリに痩せていました。
保護主さんは、おかっぱちゃんの声につられて母猫を探しにやって来たようにも思える子猫を緊急保護することに。まずは少量あげたご飯もしっかりと食べてくれました。
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びっくりするほどの全身の汚れ
体のひどい汚れを落とすためにお風呂
動物病院の診察時間まで時間があったため、保護主さんは少しでも子猫の体の汚れをなんとかできないかとお風呂に入れることにしました。しかしこれが、後悔につながることなど夢にも思わず・・・。
子猫をお湯につけ、「機械油かな?」と思われる体についた黒くねっとりした汚れを取ろうとするも、柔らかいべたべた汚れはだんだんと固いべたべた汚れへと変わっていきます。
この瞬間、保護主さんの頭に浮かんだ汚れの正体は、ネズミ捕りなどに使われる粘着物でした。
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水に濡らしちゃダメなやつだった・・・
さらに毛に絡んでいく汚れに、「水につけてはならぬものだった(涙)」と後悔するも、洗い始めてしまったからには仕方がありません。せめてべたべたについた泥汚れだけでもと、優しく子猫に声をかけながら洗っていきます。
洗ってもらっている子猫は「ミャオ・・・ミャオ・・・」と鳴いていますが、保護主さんの手つきに気持ちよさそうな表情です。
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顔の汚れ、落ちないかなあ・・・?
必死にべとべと汚れと戦ったからか、子猫の毛は所々抜けています。ご飯も食べられず、助けを求められる相手もおらず、怖い思いもたくさんしていたでしょう。
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保護主さんに身をゆだねる子猫
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ここまでたどり着いてくれたからもう大丈夫!
べとべと汚れはこの後行く動物病院にお任せすることにして、お湯の汚れが薄まるまで手早くシャンプーを行います。
汚れに伴い、「危ないものを口にしていないか」だけが心配でしたが、子猫は元気な鳴き声を聞かせてくれました。
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おりこうにシャンプーできたね
シャンプーが完了してもべとべと汚れは残ったままで、タオルにも付着するほど強力です。
保護主さんは、子猫をそのまま動物病院へと連れて行くことにしました。
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タオルに包まれる子猫
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シャンプー後は動物病院へ直行
子猫がやっとたどり着いた安心できる居場所
動物病院では、「オレンジオイルでべとべと汚れは落ちるから」と処置してもらい、ほとんどキレイになりました。皮膚のツッパリはなくなり、痛みもなさそうです。
おかっぱちゃんの子猫たちより月齢は少しだけ上のようですが、体重はわずか400gと半分しかありません。
もしもおかっぱちゃんの声がこの子猫に届いていなかったら、子猫が大きな声で存在を知らせてくれなかったら、見つけたのがあと数日でも遅かったら…。このうちのたった1つの要素でもなかったら、この子の命は助けられなかった可能性があり、まるで奇跡のような出会いです。
お家に連れて帰り、子猫用のケージを用意して入れてあげると、母猫を呼ぶかのように鳴き続ける子猫。この日はゆっくり休んでもらうため、布をそっとケージにかけてあげました。
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頑張って鳴いてくれてありがとう
その後、この子猫はべとべと汚れを落とした「オレンジオイル」から、「オーレ」ちゃんと命名され、しばらく保護主さんのお家で過ごした後、里親さんの元へ旅立っていきました。
今では里親さんと先住猫に愛され、ひとりぼっちではない幸せな日々を送っています。
こちらの投稿には『気づいてあげられて良かった。大きな声で泣いて良く頑張りました』『いっぱい食べて元気になるんだよ。保護されて良かったね』『おかっぱちゃんは、微かな助けを求める声を聞いて、呼び寄せてくれたのだと思います。おかっぱちゃん有難う』といった感動した人たちからのコメントが多く寄せられました。
同年代の子猫たちと交流を深めながら、保護主さん宅で暮らしたオーレちゃんのその後の様子は、他の投稿からご覧いただけます。ぜひ幸せをつかむまでの日々を追ってみてくださいね!
オーレちゃん、保護主さん、この度はご協力いただき誠にありがとうございました!
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