一心不乱に爪を研ぐ猫。
なんでそんなに一生懸命に猫は爪を研ぐのか、疑問に思ったことはありませんか?
猫を飼っていれば、絶対に1日に何度も一心不乱に猫が爪を研ぐ姿をみることがあるかと思います。
実は猫が爪を研ぐ一番の理由は○○なんです。
いったいなにが猫に爪を研がせるのか、ご紹介します。
◆狩りができる爪を維持するため
猫が爪を研ぐ一番の理由は本能にあります。
猫は元々は狩りをする動物です。
狩りには猫自慢の鋭い爪が活躍します。
しかし、猫の爪はどんどんのびるもの。爪がのびてしまうと鋭利さが損なわれてしまうのです。
たまに、「猫は爪を研いで、爪を丸くしている」「猫の爪とぎは爪切りの代わり」だと考えている飼い主さんがいらっしゃいますが、実は逆!
猫は爪を研ぎ、古い爪を剥がし、新しい鋭い爪を出しているんです。
狩りをするという本能から、武器をにぶらせないために、猫は爪を研ぎたくなるのかもしれませんね。
◆転嫁行動
猫の爪とぎには、本能以外にも大切な役割があります。
猫は爪とぎには『気分を切り替える』という役割もあるんです。
転嫁行動といって、「ストレスやイライラしている気分を切り替え心を落ち着かせよう」と猫は爪を研ぎたくなるのだそう。
転嫁行動は爪とぎだけでなく、グルーミングで行うこともあります。
我が家の猫の転嫁行動はもっぱらグルーミングなのですが、たまにイライラしているときに八つ当たりするかのように爪を研いでいます。
爪を研いでいる前後の猫の行動を見ていると何にイライラしているのか、何をストレスだと感じたのか、なんとなくわかるのではないでしょうか。
もし猫のイライラやストレスの原因が爪とぎからわかるようであれば、なるべくストレスが猫にかからないようにしてあげるといいかもしれませんね。
◆マーキング
壁や柱など、高い位置に猫が爪を研いでいるのであれば、マーキングをしている可能性が高いです。
猫の肉球辺りには強いニオイのする臭線と呼ばれるものがあり、猫が爪を研ぐと爪を研いだ場所にニオイがつきます。
猫はニオイをつけることで縄張りアピールします。
猫は縄張りを主張するときには、なるべく高い位置で爪をとぎ、ニオイをつけ、『自分はおっきい猫なんだぞ!』とアピールをし、なるべく強い猫に見せようとするのだそう。
普通に床置きの爪とぎでは、縄張りをニオイで主張できたとしても、強さのアピールは出来ないので、飼い主さんの用意してくれた爪とぎではあえて爪を研がず、壁や柱の高い部分で爪とぎをしているのです。
猫が壁や柱の高い位置で爪を研いでいるときは、ただ『爪をとぎたい』というわけではなく、『ニオイをつけたい』という意味合いの方が大きいようです。
◆爪とぎをしてほしくない場所は?
なんとなく諦めのきもちはありますが、賃貸物件や大切な家具など、猫に爪を研がれたくない場所もあるかと思います。
猫が爪とぎをしてほしくない場所で爪とぎをしてしまった場合、大きな声でしかりつけ、爪とぎをやめさせてしまっては、猫にストレスがかかり、余計に爪とぎをしたがるかもしれません。
爪とぎをしてほしくない場所で『爪を研がさない』のでなく、爪を研いでもいい場所を猫に教えてあげるといいでしょう。
壁で爪を研ぐ猫には、壁に爪とぎをはったり、縦型の爪とぎをよく猫が爪を研ぐ場所に設置してもいいでしょう。
また、爪とぎには様々なタイプ・素材のものがあります。
段ボールや綿の爪とぎが主流ですが、麻やカーペット生地の爪とぎや布地の爪とぎもあります。
猫がどんなものでよく爪を研いでいるのかを観察して、猫の好みの爪とぎ素材を置くと、他で爪を研がなくなることもあるようです。
まずは色々なタイプの爪とぎを試してみましょう。