猫の幸せは飼い主の幸せ。でも、「本当の猫の姿」をあなたはちゃんと理解していますか?
空前の猫ブームなのは日本だけではありません。アメリカの米国動物愛護協会の調査によれば、全米で飼われている猫の数は9560万頭を超え、8330万頭の犬を追い越しています。
都市化する現代、狭い場所でも問題なく、飼い主にあまり面倒をかけずに勝手に生きていける猫は、犬よりも人間と共存しやすい存在なのかも知れません。
しかし猫は人間が完全室内飼いを試みた唯一の「肉食動物」です。猫の本能やニーズは、昔から環境が変わっても変化はしていません。
飼い主優先の生活スタイルは、猫にとってストレスや健康に大きな影響を与えます。
「キャット・モジョ」とは、猫を突き動かす原動力のこと。このモジョの感覚の程度によって、猫の性質は8つのタイプに分けられるといいます。
愛猫と快適に暮らすために、今回はこの猫が持つ「キャット・モジョ」とは、全ての猫が持っている6つの本能についてご紹介しましょう。
■キャット・モジョとは
猫の原動力、猫が生きる上で大切な、幸福を感じる行為を「キャット・モジョ」といいます。例えば、縄張りをしっかり所有しているという自信、その縄張りの中でなすべきことができる本能と感覚が猫にとって何よりも大切。
猫のキャット・モジョは先祖の山猫から受け継がれた「本能」です。その本能は主に6つ。
・狩りをする
・捕まえる
・殺す
・食べる
・毛づくろいする
・眠る
この6つが、猫本来の日課を構成している基本的な活動です。この6つが満足できる環境なら、猫は完全室内でもストレスなく生活していけるのだとか。
したがって飼い主さんは、狩りをして獲物を捕まえる体験ができる「おもちゃ」を猫に与え、獲物を殺して食べる猫の本能にふさわしい「肉」を主食にしたご飯を食べさせ、心置きなく毛づくろいや睡眠ができる「快適な環境」を提供してあげましょう。
■キャット・モジョと猫の性格
猫の社会では、このキャット・モジョの強さによって猫の行動や性格が変わってきます。キャット・モジョが強く活性化している猫は自分に自信を持ち、他の猫に対して積極的に行動に出ます。
このタイプの猫は多頭飼いが向く性格と言えます。
しかしこのキャット・モジョが弱い猫は、消極的で、「闘争」よりも「逃走」を選びます。このタイプの猫の場合は多頭飼いよりも1匹でのびのびと暮らす方が良いでしょう。
いかがですか。10万年も前から人間と暮らしている猫という動物。犬は人間の生活に順応するように改良を加えられて種類が豊富になったのに対し、猫は昔から品種改良がそれほどされませんでした。
今も昔も猫の「本能」は変わっていません。そのことを十分に飼い主さんは理解して猫と付き合うことが大切です。