「言葉」でコミュニケーションが取れない猫とニンゲン。人間から見ると
「言葉が通じないって大変だなあ。」
と思うかも知れませんが、猫からすると
「言葉なんかいらないニャ」
と思っているのかも。
猫はもともと猫同士では鳴き声を上げるのは喧嘩の時ぐらい。あとは子猫が母猫に要求する時くらいしかありません。
猫は無言でも猫同士で十分に意思の疎通ができます。猫がニンゲンに対してのみニャーニャーと鳴くのは、人間がいつも鳴いて(喋って)いるから。おそらく人が鳥に向かって
「チッチッチ」
と鳴き真似をする気持ちに似ているのではないでしょうか。猫は目で、態度で、言葉を使わずに気持ちを伝えてくれます。
今回は、我が家の愛猫が私に気持ちを伝えたい時にする3つの仕草を紹介します。
■我が家の猫が頭突きをしてくる時
だいたい夜の10時過ぎ。私が椅子に座って仕事をしていると、愛猫のカイトが膝に飛び乗って私の顔にゴチンゴチンと頭突きをしてきます。
毎日毎晩繰り返される猫の頭突き。これは、
「仕事止めろ・俺を構え・甘えさせろ」
というわがままを要求するサイン。これを無視すると容赦ない猫パンチが飛んできます。
仕方がないので抱っこをして頭の後ろをマッサージしながら背中を撫でて上げると目を半目にして喉をゴロゴロ鳴らします。これは子猫モードになっているか、気持ちが良い、というサインですよね。
難しいのは切り上げどき。だいたい10分程度でやめますが、撫でるのを止めたときに尻尾をパタパタ動かしたら
「もっとやって」
の合図です。しばらく続けると、突然ガブリ、となるので程々のところで切り上げます。
■我が家の猫が手を噛むとき
本を読んでいると手に飛びついて甘噛みしてくる時があります。そのままじっと私の目を見つめたら、それは
「移動しろ」
のサインです。「そろそろお風呂に入れ」「水が飲みたいから洗面所に連れて行け」というときに、我が家の猫は手を甘噛みします。たまに「猫じゃらしを持ってきて」というときにもやりますね。
■我が家の猫がじっと見つめてニャーと鳴くとき
これは世界共通の猫語かも知れません。そう、これは
「ご飯くれ」
のサインですよね。
うちの犬の場合はお腹がすくとフードボウルを咥えて持ってきたりしますが、猫の場合はきちんと座って「言葉」で伝えてきます。猫にとって「ニャー」という鳴き声は人間専用の
「ご飯プリーズ」
という言葉なのかも知れません。
いかがですか。これは我が家の猫限定の「猫語」です。おそらくそれぞれの家庭には、その猫特有の「猫語」があるのではないでしょうか。
愛猫とのコミュニケーション。猫が飼い主に気持ちを伝えたい時にする「仕草」にはパターンがあるはず。このパターンを覚えると、意思の疎通はとても簡単になるかも知れません。