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寝るとき抱き合うカップルは安心感が高くストレスが少ない


アメリカのオーバーン大学の研究チームは、パートナーと近づいて眠ることがカップルの愛着スタイルや精神的ストレスにどう影響するかを調査しました。143組の異性愛カップルを対象にした研究によると、就寝時の身体的な近さは「安定型」の愛着スタイルと低ストレスと関連していることがわかりました。身体が触れ合う状態で眠ることにより、心理的安心感が高まり、パートナーシップがより安定する可能性があります。また、ふれ合いながら眠ることは睡眠の質には影響しないとされています。研究は因果関係を明確にはしていませんが、スキンシップがふたりの関係性にプラスの影響を与えることを示唆しています。

ドラマや映画では、カップルや夫婦は当然の様に一緒のベッドで眠っています。

こうしたシーンに対して、いくら結婚していたとしても寝るときくらい一人で自由ほしい、と考える人もいるかも知れません

実際パートナーがいる人は、一緒に寝るほうが良いのでしょうか? それとも寝るときくらいは別々になった方が関係は長続きしやすいのでしょうか?

心理研究では、こうした就寝ちょっとした身体あいは、二人関係心理安定大きく影響いるといいます。

そしてアメリカオーバー大学(Auburn University)所属するジョシュ・R・ノヴァク(Josh R. Novak)博士らの最新の研究によると、そのときのお互いの取る姿勢も、二人の関係に影響している可能性があるというのです。

この研究成果20251月、『Journal of Social and Personal Relationshipsオンライン公開れています

目次

  • 夜の寝姿勢が「愛着スタイル」を映し出す?
  • 触れ合いながら眠るカップルは「安心感」が高い

姿勢が「愛着スタイル」映し出す?

Credit:canva

これまで心理研究では、身体あい(身体親密性:physical intimacy)は、恋愛関係において信頼深める重要要素した。

特に、ハグキス、つなぐといったスキンシップは、不安ストレスげ、オキシトシンという「愛情ホルモン」分泌促すことています。

一方で、「っているときの姿勢」について研究あまりんでいませんした。

っている姿勢は、意図操作く、より無意識関係表れとも考えられるからです。

ノヴァク博士研究チームは、こうした視点から「就寝時にパートナーどのよう距離眠るか」が、カップル愛着スタイル心理安定、さらにはストレス関係どう影響いる調べることにしました。

この研究では、アメリカ住む143性愛カップル対象し、平均13年間以上一緒暮らしいる男女(男性平均年齢43歳、女性40歳)協力依頼しました。

調査では、パートナー就寝時にどれほど身体近い距離っているか、普段感じいるストレス度合い、そして「愛着スタイル(attachment style)」呼ばれる、他者心理つながり傾向についてアンケートわれした。

愛着スタイルは、心理における重要概念で、大きく分けて「安定型」「不安型」「回避型」などあります。

たとえば、「不安型」相手られるではない不安感じすく、「回避型」あまり他人ろうとしない傾向あります。

研究チームは、これらの愛着スタイル就寝身体さ、さらにはストレス自己評価関連統計分析しました。

触れ合いながら眠るカップルは「安心感」高い

この調査の結果、よう興味深い傾向明らかなりした。

就寝時にパートナー身体近い距離っているカップルは、ストレスなく、より「安定型」愛着スタイル示す傾向が強かったのです

これつまり、たり、身体触れ状態眠る習慣あるは、心理安心ていて、パートナー関係より安定いるということ意味ます。

さらに興味深いは、人と眠ると自由な姿勢が取れなくなるのにそれ不快感じず、むしろ安心親密さが高まる傾向というです。

一人で寝るとき好む姿勢が取れなくなっても影響はなかった/Credit:canva

ただ、人と引っ付いて寝るというのは、寝付く前は良いものの、実際寝たあとは体がぶつかり合うなど、睡眠の質を妨げる要因になりそうな印象もあります。

しかし、研究ではふれあって眠る行動睡眠質(sleep quality)睡眠障害(sleep disturbance)への影響はせんした。

つまり、に「くっついて眠る」こと睡眠妨げる要因にはならないようなのです

この結果どう解釈よいのでしょうか?

研究チームは、身体あいが「安心サイン」あると同時に、「安心育む行動」でもあるています。

心理結びつき強いカップルほど、自然眠る傾向あり、それさらに関係安定ストレス緩和っている可能性あるというです。

ただ、この研究は明確に因果関係を明らかにしているわけではなく、お互いの信頼感が高くストレスの少ないカップルほど、くっついて寝る傾向があるだけだという可能性も否定できません。

ふたり関係育てる「眠り方」見直しよう

この研究は、「眠り方」たちつながり反映いること示唆ています。

もちろん、すべてに「つい寝ること」っているわけではありません。

でも、「寝る少しだけつなぐ」「触れる」など、ちょっとしたスキンシップあるだけでも、お互いに安心もたらすことあるかもせん。

恋人夫婦関係において、不安ストレス感じることあるなら、まずは「眠り方」向けみると、そこに、意外ヒント隠れいるかもせん。

全ての画像を見る

参考文献

Study finds couples who cuddle at bedtime feel more secure and less stressed

Study finds couples who cuddle at bedtime feel more secure and less stressed
https://www.psypost.org/study-finds-couples-who-cuddle-at-bedtime-feel-more-secure-and-less-stressed/

元論文

“Cuddle buddies”: Couples sleep position closeness at onset is indirectly related to lower insecure attachment through lower couple perceived stress
https://doi.org/10.1177/02654075251315478

ライター

相川 葵: 工学出身のライター。歴史やSF作品と絡めた科学の話が好き。イメージしやすい科学の解説をしていくことを目指す。

編集者

ナゾロジー 編集部

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