カリーナちゃんとナイダ
カリーナちゃんが4歳の誕生日を迎える数日前、愛犬のナイダと隣町にいるお父さんに会いに行きました。
その時、お父さんは野山の不審火の対処に追われ、家を留守にしていたそうです。
カリーナちゃんはお父さんに会いたいがために、愛犬と一緒になんと森に入っていってしまったのです。
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カリーナちゃんが入ったこの森は熊やオオカミが出没し、とても危険な場所でした。
そんな森でいつの間にか迷い、帰ることが出来なくなる事態に。
季節は夏だったそうですが、夜には急激に気温が下がります。
そんな状況下で、森に迷い込んだ3歳の少女とその愛犬。一体どうなってしまうのでしょうか。
捜索隊、家族は必死になって少女と愛犬を探しました。
行方不明の少女を心配する人々
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しかし、必死の捜索も虚しく10日間が過ぎてしまいました。
家族はこのままカリーナちゃんに会うことが出来ないのか。
捜索隊の方にも、絶望的な雰囲気が広がっていきました。
行方不明になってから11日目…
カリーナちゃんとナイダが行方不明になってから11日目の出来事です。
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捜索隊や家族は、ナイダが帰ってきたのは、カリーナちゃんが死んでしまったからだろう、と考えました。
しかし、ナイダの様子が少しおかしかったのです。
なぜかナイダはすぐに森に戻ろうとするのです。
そこで、両親と捜索隊の方たちは、ナイダの後についていきました。
ナイダとともにどこかへ向かう模様
ナイダに連れられて向かった場所。
そこにはなんと、衰弱しながらも生きたカリーナちゃんの姿がありました。
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草むらの茂みの穴に身を隠し、裸足でTシャツ1枚しか着ていなかったそうです。
顔は蚊に刺された痕でいっぱいになっていました。
しかし、確実に生きていたのです。
考えてみてください。
3歳の女の子が森の中で、10日間も生き抜くことが、どれだけ厳しいことか。
草むらの穴にいたカリーナちゃん
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さすがに体は衰弱し、栄養失調となっていたカリーナちゃん。
危険な森の中をどうやって生き延びたのか?
カリーナちゃんが生きながらえたのは、もしかすると偶然ではないのかも知れません。
10日もの間、愛犬のナイダが少女の体を温め続けていたのです。
川の水と野いちごで飢えを凌いだそうです。
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熊やオオカミが近づいてきた時にはナイダが追い払ってくれたのです。
そしてもう一つ忘れてはいけないのが、迷子になったときのカリーナちゃんの的確な判断です。
普通、迷子になればなんとかして戻ろうと、行き当たりばったりに進んでしまうということがよくあります。
しかしカリーナちゃんは、その場からじっと動かずに体力を温存していたのです。
その後…
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一時入院していたものの5週間後に無事病院を退院したそうです。
その町には森の中を生き抜いた3歳の少女カリーナちゃんと愛犬ナイダの銅像が建てられました。
深い深い絆で結ばれた少女と犬。
森の中を生き抜いた記憶は生涯消えることはないのでしょう。
そして、生きていると知った母親の喜び様は大変だったことでしょう。
強く強くカリーナちゃんとナイダを抱きしめたそうです。
助かった2つの命。
命が助かったのは、カリーナちゃんとナイダの目には見えない真の絆のお陰だと思います。
建てられた1人の少女と一頭の犬の銅像は、町の人々に絆の大切さを、いつまでも伝えていくのでしょう。